東大生をもっとかわいく!もっとイケメンに! 特徴を捉えたカウンセリングを行う大学の中の美容室―kitadoko小沢泰子さん

 

日本中の頭脳が結集する東京大学(以下、東大)の本郷キャンパス内に美容室があるのをご存知ですか? 美容室の名前は「kitadoko」。夏目漱石の小説にも登場する老舗の理容室「喜多床」からのれん分けされたお店で、10年前から美容室として営業するようになったそうです。

 

「日本最高学府内にある美容室って、どんな感じ?」「東大生ならではの接客方法や気遣いってあるの?」そんな疑問の真相を確かめに、美容室のオープニングスタッフとして参加されていた小沢泰子(こざわやすこ)さんにお話を伺ってきました。

 

加賀藩の髪結いからはじまった日本最古の理容室「喜多床」

 

 

お客さまから「東大に美容室があるなんて知らなかった」と言われることも多いのですが、実は、東大ができるよりも以前に創業した老舗の理容室なんです。初代の喜太郎が加賀前田藩の髪結いを勤めていて、そこでフランス軍人から西洋理髪の技術を学んだのだそうです。その後、前田邸の正門前、つまり現在の東大の正門の向かいに理髪店「喜多床」をオープンしました。

 

明治17年に前田邸が東京大学になると、学生や教授、文士※など知識人が集まる理髪店になったそうで、夏目漱石の「吾輩は猫である」や「三四郎」にも「喜多床」の名が出ているんですよ。大正11年に区画整理で立ち退きを余儀なくされ、本店は移転しましたが、のれん分けとして東大内に店舗ができました。それが現在のkitadokoの前身です。

 

※文士…作家や小説家など、文を書くことを職業とする人

 

喜多床からkitadokoへ。10年前に美容室として再出発

 

理学部と工学部のキャンパス付近に店舗があったころのkitadoko。

 

美容室になったのは10年前。5代目が美容師だったんです。理容室から美容室に変わるタイミングで、私はオープニングスタッフとして参加しました。もともとは理学部と工学部の近くに店舗があったのですが、4年前に法学部の食堂の隣に移転しました。

 

東大生は忙しいので、自分の学部の周辺以外へはあまり行かないんです。だから、東大に美容室があることを知らない学生も多いし、理学部と工学部の近くに店舗があったときとは学生の雰囲気が全然違います。理容室時代からきてくれていたお客さまも多いので、以前は男性がほとんどだったんですが、最近では、「近所だからネットで予約したら、たまたま東大の中にあった」という女性のお客さまも増えてきました。

 

五代目のオーナーが革新的な発想をする方で、美容室になってから、次回予約システムというのを取り入れました。来店されたときに、次回の予約をすると10%引きというシステムです。特に男子学生は、一度通うと決めたらあまり美容師を変えないので、ほとんどの方がリピーター。立地柄、4月になると卒業や留学と同時にこのお店も卒業される方もいますが、就職をしてもずっと通ってきてくださるお客さまも多くいます。

 

>合理的に考えるお客さまが多い! 東大ならではのお客さまの特徴とは?

 

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