【実話】幽霊よりも生きた人間のほうが何倍も怖い…。現役美容師が体験した人にまつわるオカルトエピソード
唯一自分を認めてくれていたと思っていた先輩が、まさかの裏切り…(33歳/女性)
もう10年以上前の話になりますが、若いころの私は要領が悪く、毎日のように先輩たちに怒られていました。それでも頑張れたのは、たった1人だけ自分を認め、肯定してくれる先輩の存在が大きかったんです。
ある日、廊下を歩いていたら、バックルームから何人かの話し声が聞こえてきました。内容は、私への陰口。慕っていた先輩もその会話に混ざっていて、「ほんとあいつは使えないですよね。嘘でも優しくするのしんどいですよ〜!」と聞こえてきたときは、本当にショックでした。
もちろん、仕事ができていない私が悪いし、その先輩だけは味方だと私が勝手に思っていただけです。しかし、そのときは裏切られた気持ちでいっぱいになり、家に帰ってからも涙が止まりませんでした。お店や美容師を辞めようかとも考えましたが、「負けたくない、悔しい」という思いで美容師を続けてきました。
その後、スタイリストとなり役職がつくたびに周りの私に対する接し方が変わり、現在は店長に。アシスタントは使えるとか使えないの「物」ではなく人なので、「使う」という言葉はお店のNGワードとして教育しています。
出世のためなら手段を厭わない先輩スタイリスト(31歳/男性)
私が20代前半のころにお世話になっていたお店での話です。今でこそ美容師もある程度の給与が保証されるようになりましたが、当時はそんなことはありませんでした。
お店の先輩スタイリストは彼女がいるにも関わらず、自分が出世するために女性店長に気に入られようとする行動をとり、その店長もそのスタイリストを重用するようになりました。さらには、物を買ってあげたり、フリーで来店されたゲストを優先的にそのスタイリストへ入客したりと、ズブズブな恋愛関係はスタッフの誰が見ても明らかでした。当時末端のスタッフだった私が、何かを言える立場ではなかったのですが、「こんなことをしないと売れないのか…」と、この業界が嫌になりかけました。
そんなとき、「正しいことをしよう」と声をかけてくれたお店の先輩がいて、一緒に退社しました。何が正しいかは人それぞれの価値観は違うと思いますが、退職後は自分が正しいと思うことに共感してくれるスタッフと働くことができ、汚いことをしなくてもきちんと稼げるということを少しは証明できたと思います。
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