−植物を取り入れた空間づくりのいいところを教えてください。

無機質でシンプルな空間よりも、さまざまなおもしろい要素が集まった、混沌とした雰囲気が好きです。生きていて日々変化し続ける植物は、空間を有機的にしてくれますよね。

店内には、老若男女、あらゆる人種、いろいろなファッションのお客さまがいて、さらに忙しく立ち働くスタッフや、カラー剤、ワゴン、パーマの道具など、さまざまな要素があふれています。

多様な個性が同居する空間のどこを切り取っても、おしゃれに、かわいく見せたい。そのためには、緑やドライフラワーをはじめ、絵画や、本、アンティークの家具などが必要なのだと思います。とくに、何をしているときでも常に目に入るように植物を配置しているので、働いているぼくたちも癒されています。

−なぜ美容室に、本格的な庭をつくろうと思ったのですか？

この場所を借りる際、隣接する古民家の緑がこちらにもはみ出してきている様子がすてきで、それが気に入っていたのですが、今は取り壊されてその緑もなくなってしまいました。当初はお隣の緑と、うちの庭の緑が合わさって、いい雰囲気を醸していたのです。

お隣に新しくマンションが建ったのを機に、うちの庭も手を入れ直しリニューアルしました。プラント・アーティストであり、「GREEN FINGGERS」（東京・三軒茶屋）のオーナーの川本諭さんにご相談して、このようなワイルドな雰囲気になりました。

お店の前面は上田さん自身で植えた草木が茂っています。シーズンごとに植えたしていってこちらもワイルドなグリーンに育っています。

＞お庭のあるサロンのススメを教えてください。