植物の力でお客さま&スタッフも元気に! グリーンで癒しを提供する美容室3店舗に注目

−植物を使ってお客さまに伝えたいこととは、どのようなことでしょうか。

 

 

ぼくらは、「あなたの生まれもっているものは、こんなにきれいなのです」ということを伝えたい。たとえば白髪染めは、白髪が嫌だから隠すという行為ですが、そうではなく、そこに白髪があるからこそできる美しいデザインを提供したいと思っています。

 

グレーヘアも素敵ですが、人によっては、カチッと強い印象になりすぎることもあります。そうしたときは、草木染めの柔らか色を入れてあげるといいと思います。草木染めは、時間が経過すると色がどんどん変化して、おもしろいのです。カラーリングでは、髪が伸びると根元と色の差が出て気になりますが、草木染めは髪が伸びても、きれいなグラデーションになって、全然気になりません。

 

もって生まれたその髪質、その髪色だからできるデザインがあることを伝えたいと思っています。コンプレックスに感じていた部分が、実はそれがあるから、こんな風にかっこよくできる、という提案をしていきたいのです。そうすれば、どんどん、どんどん、自分を好きになってもらえる。言ってしまえば、カットも何もしなくても、植物を体に取り入れるだけで、表情が輝き、どんどんきれいになっていくこともあります。

 

−植物による施術のススメについて、教えてください。

 

 

植物を使うようになって一番大きな変化は、施術している側が気持ちいいということです。そして美容師さんが植物を使っていくことで、あらゆるものとつながり、農家さんが抱えている問題や、地球が抱えている問題などが自分たちの問題として捉えられるようになります。自分たちのやっていることは世界とこんなに直結していて、すごく影響力のあることなのだ、ということに気づくことができるようになります。

 

世の中を変えていこう、などと大きなことを意識しなくても、目の前にある美容業界を変える力が美容師にはあります。植物を使ったことをどんどんやってくことで、美容業界も変わっていくと思うのです。美容業界は、実はいろいろな業種とつながっているので、そうしたところも、どんどん変化していくといいなと思っています。

 

薬剤を使っちゃだめ、などと対立的なことを言いたいのではなく、薬剤を使っている人も使っていない人も、すべての人がいい方向にいくといいですよね。もちろん、自分も長年、薬剤を使ってきましたが、そのときも、人に悪影響を及ぼしたいと思って使っていたわけではありません。みんな、そうだと思います。みんながそれぞれの身近なところで、それぞれいいと思うことを実践して、手を取り合って新しい美容を生み出していけるのが一番いいのかなと思っています。

 

うちは美容師さんを対象としたアカデミーも行っていて、ぼくのもっている植物や美容の知識を1年間かけて伝えています。今では、卒業生による美容室が全国50店舗になりました。そうした場所で、少しでも多くの方に、植物のもつ力のすばらしさを体感していただきたいですね。

 

2.珍しい野菜と出会えるオーガニック・マルシェを開催!『KOCHAB』

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