“MIYASHITA PARKエリアで出店”“基本給は月30万円” 目の付け所が違うサロン「Gigi」はコロナ禍で加速する-間島勇大さん-
給与を上げることは、最も費用対効果が高い投資かもしれない
―基本給30万円(諸条件あり)とモデル代支給+歩合の募集要項も話題になっています。
美容業界が不当に給料が安すぎるだけで、一般企業からしたら普通だと思うんですよね。ウチは不動産事業もしているのですが、賃金は高いんですよ。できれば美容師もそっちに寄せていきたいと思っていて。
理想はスタイリストが基本給で30万円、アシスタントは新卒でも24万円、ボーナスもお小遣い程度じゃなくて、1カ月分、2カ月分くらい渡していきたいんです。30代になって額面が20万円台前半で手取りが10万円台後半の人っていたりしますよね。かろうじて生活はできても、辛いと思うんですよ。もちろん、お金だけが全てじゃないと思いますけど、自分がお金がなくて快適に過ごせていないのにお客さまに快適さを提供するなんて無理な話ですよね。だから、利益を削ることになってもできるだけスタッフに還元しているんです。
ここまで給与を上げるとみんな辞めなくなると思うんですよね。ウチより待遇がいいところはほとんどないと思うので。「辞めてもいいけど、ウチよりいいところないかもよ」って言える。もし辞めてしまったとしても、入りたいって言ってくれる美容師さんがいる。定着率もよくなるし、採用もしやすくなるので、採用や教育、求人広告などの経費を削減できます。
基本給は高いですけど、1人あたり100万円から150万円の生産性をあげられる教育をしていますから、赤字にはなりません。もちろんすぐに利益が出るわけではないけど、スタッフが豊かになっていけば辞めないですよね。また、基本給が他よりも高いこと自体が、話題になれば広告と同じような効果があるわけですから、投資としては全然アリなんですよ。
僕は経営者ですから、どこに投資をすべきなのか常に試行錯誤はしていますけれど、従来他のところに回していた財源を、人に投資しているだけです。他に最大の効果が期待できる投資先があるとしたら、そちらに回す可能性もあります。
>ABテストを繰り返して「Gigi」のブランド価値を高めていきたい