GARTEの革新的な新店爆誕! 鼻垂れ坊主の奮闘記が始まる
若手が主役の「応援されるサロン」をつくりたい
YUHI:出店準備や契約もできるだけ僕らが進めて、できていないところをATSUTOSHIさんにフォローしてもらっています。基本的には任せてもらっているので、やりながら勉強しているという感じですね。
個人的に難しいと思ったのは、現実をしっかりみつめた上でサロンの戦略を考えることです。サロンのコンセプトやターゲット層、想定単価、想定客数を現実と照らし合わせながら設定するのが簡単ではなく、どうしても「こうなったらいいな」っていう理想が先走ってしまうんですよね。でも、考えて、考えて、超現実的な設定まで落とし込むことができたからこそ、不安を和らげることができました。
SHUNJI:僕はクラウドファンディングで資金調達を担当しています。どうしたら多くの人に見てもらえるのか、どうしたら共感してもらえるのか考えながら文章をつくりました。文章の書き方をこれまで学んでこなかったので、ATSUTOSHIさんのやり方を参考にしています。このスキルは今後、TwitterなどのSNSでも役立つはずです。ちなみに、調達した資金は改装や備品に使われます。
ATSUTOSHI:僕としては資金集めよりも、お客さま含めて世の中を巻き込む経験をしてほしいと思っているんですよね。応援されるサロン、応援される人間になってほしいんです。
その一方で、彼らを応援したいと思ってくれる人もすでにいるんだけど、どうやって応援したらいいかわからないと思います。そう考えたとき、クラウドファンディングは応援方法としてすごくわかりやすいんじゃないでしょうか。出資のリターンとして用意したものの中には、こちらが赤字になるものもあります。出資する側としてはどう考えてもおトクなので、ぜひ読者のみなさんにも見てほしいです。
目線の高い学生たちの駆け込み寺のような場所をつくりたい
YUHI:新しいサロンは23歳の僕が一番上です。強みの一つは学生と距離が近いこと。僕たちは学生のときから、ATSUTOSHIさんの技術や人間性を見て育ってきました。これまでは与えられる側でしたが、これからは自分たちが学生たちに与える側になれたらなと思っています。技術もメンタル面のアドバイスもできる学生さんたちにとっての駆け込み寺のような場所をつくりたいです。
SHUNJI:僕も同じです。ATSUTOSHIさんたちに教えてもらったことを、同世代の美容師に伝えられるようになりたい。そして、自分たちの夢を追いかけやすい環境をつくりたいです。
ATSUTOSHI:2店舗目の名前はSNOT by GARTEです。SNOTはスラングで”鼻垂れ小僧”の意味。「Still Not Successful(まだここが成功ではない)」の頭文字からつくったのですが、“鼻垂れ小僧”も彼らにピッタリかなと思ったんですよね。
2人は若いですが、学生時代にオンラインサロンに入ってくれたから、GARTEに入ってからスタートダッシュを切ることができています。オンラインサロンは面接みたいな位置づけになっているんですよ。どのくらいカットができるのか入社前にわかるし、何カ月もみているから人間性もわかるんですよね。
最近の新卒フリーランスなど、経験や技術が伴っていないままデビューするサロンもあるようですが、僕は反対です。若くして挑戦できるのはいいことですが、大した練習もしていないのにデビューするなんてことはあってはいけない。特にウチは技術を売りにしているから許されません。
じゃあ何で新卒がデビューできるかといえば、専門学校の2年間、みっちり練習してきているからなんですよ。