特集「あたらしい美容室」-IT企業が作った“未来の美容室”-
“時間節約”と“コミュニケーション活性化”を図る
-福利厚生として美容室を社内に設置したのは、どういった目的だったのでしょうか?
「弊社会長の川上量生が発案したのですが、日本の高度成長期のオフィスにあったような理髪店の現代版をつくろうということからなんです。目的はパソコンと向かい合う時間が多い社員の身だしなみ向上もありますが、『時間節約』ということと、他部署の方と肩を並べることで自然と『コミュニケーションの活性化』につながるのではと考え、オープンすることが決まりました」
-そうなんですね。実際にオープンしてから、社員同士に何か変化はありましたか?
「普段、他部署の人と話す機会があまりない人が、美容室で肩を並べることで新しいコミュニケーションが生まれています。いつもの同僚との間でも、プライベートな話など仕事以外の会話をすることで、仕事でのやり取りがスムーズになっていたり。当たり前のことなんですが、いざコミュニケーションをとろうとなったとしても難しいですからね。美容室の方も含め、自然と会話が生まれる場ができたことは本当に良かったと感じています」
-ドワンゴの美容室ならではの施設、機材などはありますか?
「ミラー席のミラー上部とシャンプー席天井にカメラを設置してあります。美容室内で、『ニコニコ生放送』ができるようにしてありますよ。その他美容室内にはWi-Fiを完備、各席に電源、PC用デスクもあるので、デスクワークや打ち合わせをしながら、スタイリングをしてもらえる。ということもできるようにしてあります」
-なるほど。「ニコニコ生放送」では、どのような内容の配信を?
「美容室が完成したときには、お披露目会を生中継しました。他には弊社取締役夏野剛の番組を美容室から配信したり。予想はしていましたが『なんで社内に美容室!?』といったコメントなども寄せられました」
<美容室内ドワンゴ特設アイテム>
-社内美容室があることで、社内に与えた良い影響などはありますか?
「実際にカットをした社員からは、まわりの反応が良くなったときいています。美容室内だけではなく、家族や同僚、他社の方からヘアスタイルを褒めていただくことが増えたようです。スタイリングを通じて社員たちの気分も明るくなり、社内全体が明るい雰囲気に変わってきているかもといった声も出ています」
-素晴らしい効果ですね。社員の皆様にとって、社内美容室の価値とはなんでしょうか?
「社内にあることで思い立ったらすぐに行ける。また作業もできるため、時間の節約にもなります。さらにスタイリングをしてもらうことでスッキリするため、仕事の気分を切り替えることもできるので、社員の癒しスペースになりそうですね」
<店舗情報>
株式会社ドワンゴ(代表取締役:荒木隆司)、美容室artifata(代表:親保宏)は、東銀座、歌舞伎座タワー内にあるドワンゴ本社オフィス内に社員向けの美容室「artifata GINZA KABUKIZA店」を2014年4月にオープン。美容室内で「ニコニコ生放送」をするなど、未来の美容室と呼び声が高い。
(取材・文/QJナビ編集部)
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