次世代女性オーナーの決意。1サロンからはじめる、美容業界のネガティブポイントの改善


2年前に都内有名サロンから独立し、瞬く間にファッション、デザイン関係者などから厚い支持を得るようになった「CHAUSSE-PIED EN LAITON(ショスピエ・アン・レトン)」の代表・安齋由美(あんざいゆみ)さん。こう書くとデザインセンスに力を入れているサロンという印象が強いですが、実は安齋さん、美容業界で問題となりがちな「お金の話」の解決にも力を入れてサロンを運営しているんです。30代、これから美容業界を引っ張っていく世代の女性オーナーが行っている、とってもホワイトなサロン経営とは?

 



本当は独立するつもりなんかなかったんです


-安齋さんはサロンオープン時、2つの目標を掲げたとうかがいました。

はい。ひとつは「規模ではなく“感度”で日本一のヘアサロンをつくりあげる」こと。そしてもうひとつが、「この素晴らしい業界のネガティブポイントの改善に役立つことができる実力と影響力を持つ」ことです。

 

-“感度”については、デザインサロン出身の安齋さんらしいと思うのですが、もうひとつは少し意外で。具体的にどのようなことがネガティブポイントだと感じていたのですか?

 

例えば社会保険についてやスムーズな独立がしにくい環境、また女性美容師が働き続けることの難しさなどです。どれも時代的に少しずつ変わってきていると思いますが、そういった問題に対して自分としてもちゃんと向き合っていきたいと思ったんです。

 

 

-昔からそういったことを考えていたのですか?

 

いえ、もともとはずっと働き続けられたらハッピーだな、くらいの人間でした。独立心もまったくなかったくらいです。ただ私がサロンをオープンしたのは、32歳のときだったのですが、そのくらいの年齢になって同世代が集まると自然とお金やサロンの運営についての話題が多くなるんですよね。そういった話をしているうちに、だんだんと問題意識が芽生えていったという感じです。

それまで60歳までずっと美容師を続けていくんだろうと漠然と信じていたのが、現実をちゃんと見たら信じられなくなってしまったんですよね。これは自分で何とかしないと働き続けられないぞって。それでいろいろ考えたり調べたりするうちに、自分でお店をやったほうがやりたいカタチがつくれて問題解決にも近づけると思ったんです。

 

-なるほど。つまり業界全体の問題点と、安齋さんご自身のずっと働き続けたいという願いの両方を解決するするサロンをつくろうと?

 

そうです。私のことでいえば一応計画上は……32歳でオープンしてお店をつくるのに5年。40歳までに結婚、出産をして、45歳からはプレイヤーと経営を半々で60歳までと考えています。あくまで計画上ですけどね(笑)。それはオープン当初からスタッフにも話しています。結婚も出産もするから、その頃にはサロンを任せられるようにいてねって。

 

>ショスピエ・アン・レトンのリアル経営ばなし

 

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