パーソナルに寄り添える美容師に。SYAN 飯作紗里「美容師ブレイクスルー白書2019」
Q.2018年はどんな年でしたか?
A.「苦手なことにチャレンジした年」
野々口や米澤が撮影で挑戦している姿や表現をする姿勢が単純にかっこいいと思い、私も何かに挑戦してみようかな、と思ったんです。そのひとつがコンテスト出場。
母が美容師をやっていたからか、美容師という仕事に対して過度な期待…キラキラした世界じゃないことは重々承知の上で、美容の世界にきました。
だからなのか、ちょっと冷めた学生生活を送っていたので、就職も卒業ギリギリに決まったし、コンテストに出る理由が見出せなかったので、出場したことがなかったんです。
2017年10月にスタイリストデビューをしました。これまでアシスタントリーダーで後輩のために時間を割いていた立場だったのが、スタイリストになってほとんど自分のために時間を使えるようになったのも、何かに挑戦してみたいと思ったきっかけでした。
SYANにはコンテストに出場しているスタッフがいなかったので、かなりのプレッシャー。しかもクリエイティブよりリアルスタイルが得意なので、技術の見つめ直しと、自分の好きなものを追求するのは大変な作業でした。でも自分の意識がすごく変わりました。
ミルボン主催のDAインスパイアに出場したのですが、周りのクオリティは高いし、制限時間内に仕上げないといけないというはじめての経験。今までコンテストに興味がないなんて言ったり思ったりしていたことが、すごく失礼なことだったんだと知りました。
クリエイティブを追求することで、サロンワークにもいい影響が出たのも驚きました。
少し攻めのスタイルを提案できるようになったし、練習のおかげで施術時間の短縮にもなったんです。後輩にもサポートしてもらって、絆が深まったのも嬉しかったですね。
その頃、デビュー以来順調に右肩上がりだった売上が停滞した時期でもあったんです。
年末に自分で立てた売上目標を達成できるのか…と、ちょっと焦っていたのですが、コンテストの練習と、とにかく目の前のことをやるしかない! という気持ちで年末に臨んだら、売上も達成できてホッとしました。
チャレンジしつつ、自分を見つめ直せた年だったのかな、と思います。
Q.2019年はどんな年にする?
A.「後輩指導をする」
2018年の後半から、カット指導をするようにもなりました。
後輩の指導をしているとより理解が深まって自分のためにもなる。新しいスタッフが増えるので、中間スタッフとして上の意見も下の意見も組み上げられる人になっていきたいと考えています。
今、お店全体でも技術の見直しをしよう、という気概があるんです。
ある日、「技術、教えてもらいたいな〜」と発言をしたら、ちょうど他のスタッフも見直しをしたいと思っていたときで。みんなでベーシックカラーの再チェックをしたりと、お店全体がいいムードなんです。
またコンテストも出場したいですし、今後はウェディングのヘアメイクをすることも目標にしています。店長の米澤がよくウェディングの現場に行っているのですが、私もそんな風に、もっとパーソナルに寄り添える美容師になっていきたいです。
- プロフィール
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SYAN
スタイリスト/飯作紗里
富山県出身。国際文化理容美容専門渋谷校を卒業後、1店舗で2年間アシスタント時代を過ごしたのち、2014年にSYANへ中途入社。2017年10月にスタイリストデビュー。ハイトーンカラーを得意とし、女性の生活になじむスタイルを提案する。
(取材/高橋 優璃・撮影/菊池 麻美)
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