センスは知識の積み重ねです。CODE+LIM ワタロー「美容師ブレイクスルー白書2019」
Q.2018年はどんな年でしたか?
A.「正直苦しかったです」
2018年の話の前に、2017年はものすごく撮影をこなしていたんです。会社の撮影もそうですが、個人でも撮影をバンバンしまくって、ワタローというカラーを作っていきました。それがディーラーさんや企業の目にとまり、2018年はセミナーにたくさん呼んでいただけたんです。
それ以外にも、ヘアショー、ヘアメイク、専門学校の講師とたくさんお声がけをしていただきました。僕YESマンで仕事を断らないスタイルなので、あっという間に時間にも心にも余裕がなくなって。
とにかくきた仕事は打ち返す。やったことがない仕事でもとりあえずやってみる。
瞬間瞬間の仕事は楽しいんですけど、ずーっとマラソンをしているような1年で、正直楽しいとは言えなかったですね。時間の使い方に悩まされたし、反省も多かった。でもこれだけ仕事をしていると、だんだん仕事の段取りも掴めるようになったし、後から「ああ、成長してるかもしれない」と振りかえれています。2018年中は苦しくてそんなことも思えませんでしたが。
僕は、「20代を頑張っておけば30代でお釣りがくる人生になる」という言葉を信じています。きっと30歳を過ぎたら、2018年は自分のためになったね、と思えるんじゃないかな、と。
本当に苦しかったですが(笑)。
Q.2019年はどんな年にする?
A.「継続してデザインするサロンワーク」
僕のベースはサロンワーク。ここはブラさないので、お客さまをたくさん施術することが美容師として、僕の土台になる。その土台の上に、2019年も引き続き、仕事を断らないYESマンスタイルでいきたいと思います。2018年の忙しさのおかげで要領がつかめているので、多少は気持ちに余裕が生まれています。ただ、自分の気持ちやセンスがすり減らないように、見たもの、聞いたものを吸収する気持ちで挑んでいきたい。とにかく経験を積んで、おもしろい人になりたいです。
天性の人気者、センスがずば抜けている人がいますよね。僕はそのタイプではないんです。俺は普通の人。センスのいい人が身につけているものや、周りに人が集まる人の話し方を見て盗んで、真似して、知識を蓄えてここまできました。真似をすると、あるときそれが自分のセンスになっていくんです。
天性のセンスやテンション、キャラクターで愛される人がすごく羨ましいし、嫉妬する(笑)。その嫉妬心を向上心に変えて、今のワタローが作られたと思います。
今、このキャラクターなのには一つ理由があって、学生のヒーローになりたいんです。
僕が学生のときのCHOKI CHOKIには、SHIMAの奈良裕也さんや、現在LECOの内田聡一郎さんなど、外見も仕事もかっこいい先輩がたくさんいたんです。今はそういった美容学生が憧れるヒーローっているのかな? と考えたときに、僕がそのヒーローになって、美容師は楽しそう・なりたいって思ってくれる学生が一人でも増えてほしいと思います。
少し話が逸れてしまいましたが、2019年の目標というか、30歳までは美容師の仕事を全力でやり抜く。30歳は働きはじめて10年という区切りの年でもあるので、なんとなくいろんな目標設定を30歳にしています。それ以降は美容師の仕事以外の仕事もやってみたいんです。それまでにできることを増やして、お釣りがくる30代を楽しみたいですね。
- プロフィール
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CODE+LIM
スタイリスト/ワタロー
1990年生まれ。千葉県出身。ベルエポック美容専門学校卒業、LIMに入社し大阪で4年間のアシスタント時代を過ごす。その後2016年に東京の「CODE+LIM」のスタッフとして参加。ヘアメイクのみならず、セミナーや美容学校の講師としても活動している。
(取材/高橋 優璃・撮影/菊池 麻美)
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