人気サロンがイチオシする「美容師ブレイクスルー白書2019」。 第三回目は、美容師として、女性として2019年にターニングポイントを迎えたBelle Ginza副店長/加藤 千明さん
「2019年の顔はこの人で間違いない!」
2019年、美容業界を賑わすであろう、いま大活躍中の美容師に、QJナビDAILYがいちはやくスポットを当て、今後の目標などを聞く「美容師ブレイクスルー白書2019」。
第三回目はBelle代表の飯田尚士さんから推薦で、Belle Ginza副店長を務める加藤千明(かとうちあき)さん。
Belleのオープニングのタイミングで唯一の新卒生として入社。加藤さんが就任するまで副店長という肩書きもなかったのだそう。Belleとともに初めてづくしの経験を積んできた彼女は、2020年に美容師としての方向性を決める勝負の年にするつもりで、行動を起こしてきたのだとか。重要な準備期間であった2018年をどう過ごし、2019年をどう走り抜けるつもりなのか。さらにその先の展望まで、じっくりうかがいました。
Belleに入ることができたのは運命だったのかなって思います
Q.Belleのトップのみなさんが、2019年は加藤さんの年になると推薦してくれました。そのことについてどう思われますか?
A.「私で大丈夫かな…と不安に」
代表の飯田から「よろしく!」って背中を押されたんですけど、企画書を拝見して「私で大丈夫かな…」と不安になりました。でも、今回の「美容師ブレイクスルー白書」の企画もそうですが、これまでも会社から背伸びをする機会をもらってきたんです。
スタイリストデビュー後のまだ実績がないときに、Belle Ginzaのオープニングに参加し、しかも副店長を任せてもらっています。代表たちのサポートがあって、今の私の立ち位置があるし、充実した仕事があるので感謝してもしきれないです。恩返しではないですが、チャンスをもらってきた分、しっかりと期待に応えて成果を出していきたいですね。
そもそも私は、Belleに救われたんです。就職活動で有名店を受けたのですが、どこも受からなくて…。最後の最後に、オープニングの募集をしているBelleを知りました。即戦力のみの採用だったのに、特別に受けさせてもらったんです。
それが専門学校卒業のギリギリのタイミングで、サロンワークを体験する2次試験は2011年3月12日…東日本大震災の翌日でした。さすがにその日は無理ということで、卒業式後に試験を受けて、合格通知が届いたのは3月28日。震災の影響があったので、5月入社になりました。Belleに入るために他のサロンに落ちたんじゃないかというくらい、運命的なものを感じましたね。それから今に至るまで、Belleと一緒に成長してきた感覚です。
感度が高い女性向けの垢抜けカットに磨きをかけたいです
Q.美容師として大切にしていることを教えてください。
A.「がむしゃらにチャレンジする」
最初のころのBelleは、まだカリキュラムもありませんでしたから、みんなで手探りしながらサロンをつくっていく感覚がありました。アシスタント時代は、朝から先輩を捕まえて練習に付き合ってもらいましたし、とにかくがむしゃらでしたね。
撮影やメイクもほとんど体当たりで覚えてきました。「明日までにできるようにしておいて」と、いきなりアレンジの撮影を任せられたことも(笑)。セミナーやヘアショーにもたくさん行かせてもらいました。そこで他のサロンの美容師さんやメーカーさんなど外部の方たちとの関係づくりもさせてもらったことが、今になって活きています。自分にめぐってきたチャンスを活かすために、チャレンジしてきました。
サロンワークでは、ウリの一つである「垢抜けカット」に磨きをかけたいですね。銀座のファッション感度の高いお客さまをターゲットに、コンサバすぎず青文字すぎずというスタイルを提供しています。たとえば、ショートヘアでかなり短めのショートバングの大人の女性とか、ロングなら女優の小松菜奈さんのようなワイドバングとか、そういう女性像をつくっていきたいです。
Belle Ginzaは、社会人のお客さまがほとんどなので、すでにさまざまな髪型に挑戦してこられていますし、自分に何が似合っているのか知っています。そこにあえて、美容師の目線で、その人がさらに魅力的になる提案をすることで「垢抜け」させたいんです。
私はお客さまに必要なものをきちんと伝えられる美容師でありたいと思っています。もちろん、パーマやカラーが必要なら提案しますが、いらない場合はそう伝えます。ある意味、お客さまのオーダーを断ることになってしまうけれど、美容のプロとして魅力的になるためのアドバイスをすることのほうが大事。
以前、「前髪パーマを失敗したことがあるから絶対やりたくない」と言っているお客さまに、それでも前髪パーマを提案し続けて、試していただくことができました。「なんでもっと早くパーマをかけなかったんだろう」とお客さまは言っていたのですが、こういうお客さまに新しい気づきを与える仕事をたくさんしていきたいです。
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