今やトレンドサロンの代表格。成長止まらぬ『Belle』の秘密
多くの顧客と雑誌メディアからの支持される飯田尚士(いいだたかし)さんと堀之内大介(ほりのうちだいすけ)さんの2人が立ち上げた『Belle』(東京・表参道)。8年前のオープンから今日までその勢いは止まらず、今では4店舗を展開し、トレンドサロンを代表する存在になっています。サロンの順調な成長は、スタッフが成長している証。代表のお2人にその好調を支えるためのスタッフ教育やサロン理念の継承の仕方についてうかがいます。
一番大事なのは、人。でもそれは優しくするという意味じゃない
-まずは『Belle』設立の頃のお2人の思いやサロンのコンセプトを改めて教えてください。
飯田さん:もともとお互いに独立願望は持っていて、2人で何気なく話していたときに目指すところが一緒だったというところから『Belle』は始まりました。2人とも人を大切にして、美容師という職業の価値を上げていける店をつくりたいという想いが共通していたんですよね。一番大切にしたいのは、人。それは設立当初から今まで変わらずに思っています。
堀之内さん サロンの空間づくりも毎回そこを大事にしています。お客さまも働くスタッフも幸せになれるような、光が入って居心地のいい空間。スタッフが幸せになれる環境を常に考えながらこの7年間をやってきて、やっと8年目という感じですね。
-スタッフへの環境づくりという面で特に大切にしているのはどういった部分ですか?
堀之内さん スタッフにとって優しい環境をつくりたいとはまったく思っていません。そうではなくて活躍できる場をどれだけつくってあげられるかを大切にしています。
飯田さん うちのサロンはトレンドを発信していきたいとか、自分らしいスタイルをつくりたいとか、ヘアデザインに関して強い気持ちを持って各地から集まってきたスタッフばかり。その気持ちに応え、デザインする力を刺激するサロンでありたいと思っています。たとえば社内フォトコンを開催したり、僕らの外部の仕事に連れて行くように。また撮影やセミナーなど、外部の仕事も僕らだけでなく下の子たちにどんどん任せていっています。
堀之内さん そのかわり常に準備をしておかないと、いつチャンスが巡ってくるかわからないよっていう感じ。突然撮影の話がきたり、セミナーに登壇したり、技術を見せる役割を振られたりするから、そのときにチャンスを掴めるかは自分次第です。だから決して優しい環境ではないんです。
-今もお2人とも第一線で活躍されていますが、外部の仕事をスタッフに任せていくにあたって気持ちの切り替えはどうされましたか?
飯田さん あくまで僕の感じていることですが、オーナーがその切り替えができず世代交代ができていないサロンは、将来うまくいかなくなることが多いように思います。設立当初からそうはなりたくないと考えていたので、さまざまな仕事を下のスタッフに任せていくのはサロンとして当然だと思っています。
堀之内さん トップも下も両方強いのが一番強い組織の形。トップダウンだけじゃダメで、ボトムアップできる環境をつくらないと。もちろん僕らも下にばかり任せるという気持ちではありません。ちゃんと先頭を切って「Belleとは」というものを見せ、継承していきながら、盛り上がる下の子たちと化学反応し続けていきたい。そういう気持ちでいます。