『ズボラPDCA』の著者、北原孝彦さんに 美容師1年目からマネできる弱者の戦略を聞いた!

美容師1年目は、結果よりも可愛がられる力が重要!

 

 

好きなことじゃなくて勝てることで勝負するっていう話をしましたけど、美容師一年目からでもできることがあるんですよ。美容師一年目で求められるものは結果じゃありません。大事なのは「可愛がられる力」です。

 

仮にモデルハントに行ってくるように頼まれたとします。結果として、誰も連れて来れなかったとしますよね。でも、「10人くらいに声をかけたけどダメでした」っていうのと「100人に声をかけました」っていうのとでは、先輩の印象が全く違います。100人に声かけたら「お前、すごいな。そこまでやってダメなら俺の指導に原因がある」という話になる。何より、自分のためにそこまでやってくれる後輩は可愛いじゃないですか。

 

僕は以前勤めていたサロンで、3年目に店長をさせてもらっていたんです。社歴が長い先輩もいたのに、なぜ僕が店長に選ばれたのか。「なぜ僕なのですか?」と聞くとオーナーは「お前に任せてダメだったとしても納得できる。お前ができなかったら他の社員にはできない」と答えたんですよね。つまり、大事なのは「こいつならやってくる」と期待される人間になれるかどうか。これは1年目でもできることです。

 

新型コロナウィルスの影響で自宅待機する時間が増えている今は、若手にとってチャンスだと思います。なぜなら、同期や先輩よりも一生懸命情報発信をするなど、明確な「違い」をつくることができるから。「こんなに情報発信して、お前いつ寝てんの?」と思われるくらいやっちゃっていいんです。そうすれば「何があってもこいつは守りたい」と思われるようになりますから。

 

お弁当をもらったら、弁当箱をピカピカに洗い手紙を添えて返す

 

結果を出せないうちは、どうしたら人の心を鷲掴みできるか考えてみてください。ちなみに僕は、前勤めていた会社のオーナーのお母さんに可愛がられていました。よくご飯をつくってくれたんですよ。スタッフのお母さんにもよくしてもらいました。スタッフに2つお弁当を持たせて、僕に1つくれたんです。なんでそんなことになるか。きっと、僕のことを家族の前で話してくれていたからだと思います。

 

いただいたお弁当はきれいに食べて、お弁当箱はしっかり洗って返します。ここまでは誰もがやることだと思いますが、僕は箱の中に手書きの手紙を入れていました。きっと、スタッフのお母さんは、お弁当箱の中に手紙が入っているなんて想像もしていません。だから心のこもった感謝の手紙が出てきたら泣いちゃうわけですよ。

 

ここまで考えられる人は少ないかもしれないですが、やっていることは難しいことではありません。そして、こういうことの積み重ねが、結果としてビジネスにつながるし、結果を出すことにもつながっていくんです。美容師1年目でもできるので、ぜひ試してみてください。

 

プロフィール

 

北原 孝彦  (きたはら たかひこ)

 

1983年、長野県生まれ。理美容専門学校を卒業後、長野県の美容室へ。入社3年で店長に抜擢され、ブログやメルマガを活用して新規集客を拡大。同時に独自でWEBメディア(トニー北原)を運営し、アフィリエイターとしても活躍。勤めていた美容室を退社後、2015年5月に「Dears(ディアーズ)」1号店を地元に開業。2019年10月には100店舗目を出店し、現在は38都道府県に107店舗展開(2020年1月時点)。将来の夢は若者に勇気と笑いを与え「失敗してもいい」を伝えられる講演家。

(文/外山 武史 )

 

 

 

 

 

 

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