注目YouTuberに聞く!「美容師による美容師のためのYouTube戦略2020」
コロナにより緊急事態宣言の影響で営業を自粛している間に、YouTubeチャンネルをつくった美容師さんは少なくないはず。さらに、近い将来、より大容量のデータを利用できる5G(第5世代移動通信システム)が普及することにより、動画がより身近になると言われています。そこで、早くからYouTubeに取り組んできた美容師YouTuber4人に、これまでのYouTube戦略やこれから始める美容師さんへのアドバイスをいただきました。
◆◆◆INDEX◆◆◆
>美容学生時代からチャンネルを持っていた-Lily/SHOHEIさん-
>10代20代の女性から絶大な支持を集める-Violet /MANAEさん-
>5年前からヘアアレンジ動画をアップしていた-Ways TOKYO /木村一平さん-
■美容学生時代からチャンネルを持っていたLilyの美容師YouTuber SHOHEIさんYouTube戦略2020!
HIKAKINさんに憧れて高2でYouTuberデビュー!
Q.YouTubeを始めたきっかけは?
A.HIKAKINさんなどトップのYouTuberに憧れたことがきっかけです!
僕がYouTubeを始めたのは高校2年生の頃。まだまだYouTuberが少ない時代でした。僕はイチ視聴者としてHIKAKINさんなどのトップのYouTuberの人たちの動画を見るのが好きで、いつしか自分もやってみたいと思うようになったんです。
とはいえ、友達と悪ふざけした様子をガラケーで撮影して、編集もせずにそのまま載せるような感じでしたね。制服を着たままプールに飛び込んだり、ギャルの集団におもちゃのナイフを持って突進したり、サンタの格好をして公園にいる子どもたちにお菓子を配ったり…今振り返ると本当に恥ずかしいものばかり(笑)。それでも、制服のままプールに飛び込んだ動画は6万回くらい再生されています。
本格的に動画撮影に力を入れ始めたのは美容専門学校に入ってから。チャンネルの登録者数が伸びたのは美容専門学校の2年生になってからです。2年生の5月くらいはまだ100人くらいでしたが、卒業するまでに8万人くらいまで増えたんですよ。
登録者が増えたきっかけは、PDRさんをはじめとする有名YouTuberさんとのコラボレーション。文化祭でシャンプーする様子をアップしたんです。その当時はまだ美容系の動画が少なかったですし、美容学生がセットの解説をする動画もありませんでした。それが、世の中的には斬新だったから、視聴者のみなさんにおもしろがってもらえたのかな、と思っています。
自分のキャラを出しつつ視聴者が楽しめる動画をつくりたい!
Q.YouTubeチャンネルのブランディング戦略を教えてください。
A.正直にいうとブランディングを意識していません!
とにかく視聴者に楽しんでもらえて、自分も楽しめるものをつくりたいです。動画を通じて、美容師という仕事が楽しいことが伝わればうれしい。そして、「この人に切ってもらいたい」と思っていただけたから、結果として集客にもつながっています。
ブランディングとして意識しているわけではないですが、やっぱりカットやセットで人の印象が変わることは伝えたいので、技術が上手いのは大前提。その上で、他の人とは違うキャラクターを確立したいと考えています。僕が思うに、動画の強みって、人間性を知ってもらえることだと思うんですよ。「この人と話してみたい」「この人にカットしてもらえばカッコよくなれる」とか感じてもらえるように、自分の性格やキャラクターを全面的に出すことがブランディングと言えるかもしれないですね。
ちなみに、今の若い子ってコンプレックスや悩みを抱えているケースが多いんですよ。だからこそ、真面目な語り系の動画が刺さって、カットのついでに相談しにくるお客さまも結構多いです。
不規則な生活で太った後のダイエット動画が大ヒット!
Q.思い出深いバズ動画を教えてください!
A .最初につくったヘアセット動画とダイエット動画です。
「これから美容系の動画をやっていくぞ!」と意気込んで最初にあげたセット動画の再生回数が一番多いです。改めて見てみると説明は丁寧だし、アングルを変えて見やすいように工夫したりしたのがよかったのかなと。6年前につくったものですが、今も再生され続けています。
ダイエット動画をつくったのは自分が太ったことが原因です。太り始めていたころ「美容師としてどうなの?」という批判的なコメントもあったし、自分的にもこれはダメだなと。毎日自分の体を撮影して、1年間の変化を動画で紹介しました。結果として筋肉もついたし、体重は13kg減ったのですが、最初のころは自分の酷い体を晒すのが嫌でしたね。ネタになったのでよかったですけれど…。
視聴者さんにも体型を気にしている人がいるでしょうし、カッコよくなるためには髪型とセットで体も引き締まってないといけません。だから、髪型以外でもカッコよくなる提案できてよかったと思っています。
>「これが流行るんじゃないか」と感じたものをすかさず落とし込む