【YouTube:美容師のハサミ】TONI&GUY雑賀英敏編 海外でも通用するオリジナルのハサミがついに日本で完成!ロンドン仕込みの最新モードなグローバルサロンへ潜入
モノトーンの空間に映える!ブラックシザー
雑賀:移動が多いので、こんなケースに入れて持ち運んでいます。コンパクトに嵩張らずに運べるシザーズケースです。美容学校に行く機会が多いから、こういうケースを使うと学生さんたちの目を引くかなと思って。でも残念ながら、あまり目立ってないみたいで(苦笑)。
トカジ:ブラックシザーが多いですね。
雑賀:基本、黒ですね。今、僕がメインで使っているハサミはbmacさん。いろんなハサミのブランドからオーダーを受けているほど、良い商品を作られている会社なんですけど。色々とご縁があって、TONI&GUYブランドとのスポンサー契約で繋がったんですよね。
自分が両極な性格を持っていて、大雑把で気にしない部分もあれば、めっちゃ神経質なところもあって…。(みんな困っているのかな?) 一応、グローバルブランドなので、今新しいモデルをイギリスへ卸す準備段階に入っています。新モデルを2丁製作中なのですが、コンセプトは「海外の人でも日本人でも使えるシザー」です。でも実際のところ、このオーダーって非常に難しいんです。自分の好みではなく、みんなが使いやすいものを第一優先で考え、作っています。
TONI&GUYというブランドが好きな形って、剣刃で山になっているタイプなんです。ロンドンのボスが好きなんですよね。ちなみにロンドンのボスはBHA(ブリティッシュヘアドレッシングアワード)グランプリ2連覇していて、完全独走中です(笑)。
結果的にはこの形を元に、鋼材の違いによって価格帯を変え、2タイプ作ろうということになりました。
美容師として最初に使うハサミは、まずはしっかりカットラインを切るという意味で切れるハサミを使う場合が多いと思います。TONI&GUYのメンバーたちも、そちらのハサミが主流になっていて、だいぶ経験を積んできてから笹刃系にいきます。また、うちのアートディレクター陣の中には笹刃を使っていない人もいます。
トカジ:セニングにはどんな特徴がありますか?
雑賀:日本人やアジア人の髪をガッツリつかまえてくれるセニングと、完全にボカしてくれるセニングです。この完全にボカして切る、馴染ませ系のセニングは麻薬みたいなもの…(笑)。これがないと、もう馴染みが本当に変わるので。ドライでもウェットでも。
トカジ:一度使っちゃうと、もう離れられないという感じなんですか?
雑賀:アジア系以外の髪質は、パチッとラインを出すのがメインになってくるので、ボカす系のハサミってあまり使わないんです。元々柔らかい髪質をボカすとスタイルが持たなくなるからです。日本人の髪を切る時は、ヨーロッパの人よりも平均1.5〜2倍くらいボカしていきます。