メイクテクニックよりも、重要なこととは…? 美容師のためのウェディングメイク講座開講!
2、テストメイクのポイント
私の場合ですが、LINEを交換して、テストメイクまでにやってみたいヘアメイクの画像や、当日着るドレスなどをどんどん送ってもらいます。それを見ながらこちらもどんなメイクにするかを固めていきます。
可能だったら当日つけるヘッドアクセサリーは必ず持参してもらいます。レンタル品で難しければ必ず写真を送っていただきますね。
テストメイク当日、カウンセリングの時に聞いたポイントや送ってもらった写真を踏まえて、私が似合うと思うヘアメイクを提案します。
そこで違和感を感じるポイントをお聞きし、なぜそのようなメイクにしたかをお伝えします。
例えば眉毛は細すぎると写真で見た時に顔がドレスに負けてしまう、といったことをご説明してあげます。それでもやっぱり気になるということであれば修正して、折衷案を提案します。
だいたい時間は2時間半〜3時間くらいを目安にしていますが、実際にメイクをすると希望が変わって長引くことも少なくないので、時間には余裕を持ってあげるといいですね。
もう一つ重要なことが。睡眠でだいたいの肌トラブルはカバーできるので、私は必ず、「(披露宴)前日の夜はたっぷり寝てください!」
と伝えています。といっても徹夜でこられる方がほとんどなのですが(笑)、絶対に言い忘れてはいけない一つですね。
3、メイクのポイント
ウェディングメイクは、
① 写真にキレイに写ること
② たくさんのゲストと接近すること
この二点を意識してメイクを施しています。
普通のメイクだと写真では眉毛などが飛んでしまいます。だからと言ってそのまま濃くしてしまうと、ただの厚化粧となってしまい、ゲストの方に「メイク濃い」と思わせてしまうことに。そのさじ加減には一層気をつけながらメイクをします。
私がメイクで特にこだわるポイントは3つです。
その1、肌づくり
自然に見えて、厚塗り感を感じさせない肌作りが必須です。
最近はツヤ肌がトレンドなので、ツヤ感を大事にしています。また季節によって、これから秋に向けてセミマットを提案したりすることもあります。
その2、眉毛
白いドレスを着用すると、光でメイクが飛んでしまい顔がドレスに負けてしまいます。ですので、普段よりしっかり目に書くことを心がけます。そうすると顔にしまりが出て、顔のバランスが良くなります。
ただし、テストメイクでも述べた通り、眉毛にこだわりがあるお客さまが多く、一番修正をお願いされる箇所でもあるので、ここは丁寧にカウンセリングしながら、納得のいく眉毛にしていきます。
その3、チーク
チークは写真映りを決める重要で、難しいポイントです。つけなさすぎも×、つけすぎも×です。どのくらいの分量が自然に見えるかをきちんと見極めることが肝心です。
4、ヘアのポイント
ヘアはとにかく質感です。カラーリングしていたり、パサつきが気になる方は、どれだけ傷んでいないように見せるかが勝負です。
また、ドレスやヘッドアクセサリーとのバランスも考えてセットをしないと、頭が大きく見えすぎたり、ドレスのボリュームに負けて頭とドレスのバランスが崩れたりしてしまいます。ヘアは、必ず全体像をイメージしながら作っていくことがポイントです。
前髪は全体のイメージを左右するので、カウンセリングの時に全体の雰囲気を大人っぽくまとめたいのか、フェミニン路線で行くのかを必ず確認して、前髪カットのアドバイスをします。