マーク・ヘイズに聞きたい10のこと 〜ヴィダル・サスーンでの40年から得たものとは〜
ヴィダル・サスーンの最高責任者(International Creative Director)、マーク・ヘイズさんをご存知でしょうか。あのヴィダル・サスーンご本人に師事し、その後40年にわたってトップとして君
臨し続けてきた、カリスマ中のカリスマ美容師です。
今回、マーク・ヘイズさんには、若くして業界で活躍する秘訣、毎年発表するクリエイションの源、日本とアジアの美容師に寄せる期待など、10の質問に答えていただきました。今年58歳になるマークさんですが「僕は日本人」というほどの日本好き。チャーミングなユーモアに溢れるオトナ美容師です!
(1)「カットだけじゃなく、多くの経験が大事」
―今回はインタビューに応じていただきありがとうございます! まずは、今回の来日で日本の美容師、美容学校生に伝えたいことを教えてください。
こちらこそありがとう。まさに今日、非常に熱心な美容学生に向けてショーをやるのだけど、グローバルテーマのデモンストレーションと、自分のキャリアについてお話しする予定だ。
特に、シーズンコレクションとして自分が上げているグローバルテーマが「CITIZEN(市民)」なんだ。スポーツファッションなどに見るように、いままさに世界は共通して機能的なファッション、機能的な装いであることが求められているよね。まさしくヴィダル・サスーンもかつて65年前に生まれたとき、そうした社会的なニーズに応える形で支持を受けてきた。
あと、僕のキャリアについてお話しする。これはヘアカットの話だけをするつもりはないんだ。なぜなら、自分の40年の歴史の中でも、カットするということ以上の経験をしてこれたと思っているからね。
(2)「美容師はよきチーム・プレイヤーであれ!」
―マークさんご自身のキャリアの始まりについて教えてください!
僕は、18歳でヴィダル・サスーンについて何も知らないままアシスタントとして就職した。だから、シャンプーして、床を履いて、夕方から練習が始まって…と本当にハードな日々だった。
だけど、僕は、人と自然にコミュニケーションできるという特技があったので、それがとても重要だったなと思う。そして、僕のクリエイションはいまも“コミュニケーション”から生まれていると言える。
アシスタントのころは、まだ仕事のやり方もわからない。だから、最初に覚えることは「よきチーム・プレイヤーであること」なんだよね。これができないと、成功へはなかなかたどり着かないだろうと思うほどだよ。
僕のキャリアは、まさに旅のようだった。本当に素晴らしい旅です。