独創的なヘア&ファッションは美容師としての高みを目指す覚悟のあかし ーUMiTOS 渡邊なつきさん
目立つファッションに負けない内面磨きを
-個性的なファッションをしている美容師さんには、その分お客さまの期待もふくらむように思います。その点はどう感じていますか。
そのことはアシスタントの頃から砂原にも言われていました。こういうスタイルで出るということは、その分良くも悪くも目立つから、内面的に劣っているとすぐにこの業界から見放されるよと。
やっぱりこのスタイルってシンプルなファッションの人と比べると、洗練されては見えないと思うんです。はじめに持たれる印象として、ある部分でどうしても少し負けてしまっている。だからこそ日頃からお客さまと接するときには会話や仕草などをよりていねいにして、ファッションとのギャップを感じてもらうようにしています。そういったところから、内面部分もちゃんとしていると感じてもらえると思うので。
-目立つというのはその分リスクもあるのですね。
確かにリスクなのですが、逆に自分に逃れられない負荷をかけられて良かったのかもしれないとも感じています。自分でもただ目立つだけの美容師になるのはNGだと思っていて、アシスタントの頃からどんな小さなことでも数字や結果にかなりこだわってやってきました。
このファッションをするなら技術も結果も残して、お客さまからの信頼もある美容師にならないと。それは今も感じているし、肝に銘じてやっています。
-その他にお客さまに信頼してもらうために、どんなふうに内面磨きをされていますか?
やっぱりお客さまは髪の毛のことを一番に聞きたいと思うので、技術も含めてそこを第一に。またインスタグラムをきっかけにきてくださったお客さまの中には、クリエイティブなことが好きだったり、ファッションやデザイナーさんのことを語り合いたいと思ってこられる方も多く、そういう面の知識もより深めていかないとと感じているところです。
先日インスタグラムでルベル主催のコンテスト「I.D.」で準優勝した結果報告とともに、それまでの経緯についてもアップしたのですが、それを読んで私の気持ちに共感してくださった他業種の方がきてくださるということもありました。
分野は違っても何かを目指して挑戦し続けている者同士だと、楽しい会話ができるのだなと感じた体験でした。そういったお客さまとも対等にお話しできるよう、自分自身を高め続けていきたいです。