会員500人! 海外セミナーも行う「日本編みおろし会★スター軍団☆」。SNSを中心とした新しい組織は、美容師にどんな効果をもたらす?
「日本編みおろし会」を発足。気軽さとSNS戦略で話題に
しばらくInstagramで編みおろしを投稿していたら、現在の副会長をしているちひろさんから「かわいいですね!」ってコメントがありました。ちひろさんはセットサロンの美容師だったので、ヘアアレンジのプロに言ってもらえたことがすごくうれしくて、すぐに「編みおろしに特化した会をしませんか?」と連絡しました。
今でこそ、「かわいい編みおろしを広めたい!」という強い想いをもって活動をしていますが、当時は、「バズりそうだし、一緒にやってみよう」くらいの軽いノリでした。それから、トントン拍子に話が運び、2018年1月に「日本編みおろし会★スター軍団☆(日本編みおろし会)」が正式に発足。現在は会長の僕と副会長のちひろさんのほかに、幹部のひかるさん、トッシーさんの4名で運営しています。
日本編みおろし会の会員数は、現在全国に約500人。厳しい入会の条件はなく、基準は「美容師であること」、「日本編みおろし会のハッシュタグをつけて月1回は必ず編みおろしのスタイルをSNSで発信すること」の2つだけ。入会方法は、毎月1〜10日までに編み下ろし会のアカウントに入会希望のDMを送るのみ。会費もないですし、他の活動などに対する制約もありません。
この気軽さと、美容師さんがSNSでハッシュタグをつけて発信するという施策が功を奏して、日本編みおろし会の話題が広まっていきました。特に、会員が増えるほど、会員同士が競うようにかわいい編み下ろしを投稿するようになったことで、応募人数がどんどん拡大してきたと思います。
現在は会員数も順調に伸び活動が忙しくなってきたため、新規会員の募集を休止していますが、2020年には募集再開を予定しています。
会の発足当初はInstagram上で編みおろしのフォトコンテストを行っていました。フォトコンテストの投稿への反響が大きかったので、約半年後からは副会長と相談してリアルコンテストをするように。幹部の2人は、そのコンテストの優勝者です。
現在の会の活動としては、編みおろしセミナー兼コンテストをやったり、生ライブを発信したり。セミナーでは、編み下ろしの仕方はもちろん、ハッシュタグの付け方、加工の仕方などをお伝えしていますね。また、中国や台湾、シンガポールなど海外でセミナーをすることもあります。
話題が広がったおかげで、今年の5月には髪書房から『編みおろしパーフェクトガイド』を出版しました。
編みおろしの醍醐味は、想像もしなかったかわいさが生まれること
日本編みおろし会で定義している「編みおろし」は、編みこみでも、三つ編みでもなんでもよくて、とにかく3回以上編むということだけ。アレンジのタイプやコンセプトは、人それぞれです。
例えば、副会長はウェディングでの花を使った編みおろしなど、とにかく女の子の“かわいい”を引き出すスタイルが特徴的です。幹部のひかるさんは、誰よりも繊細なスタイルを作り、ブライダルの仕事も多い人です。もう一人の幹部のトッシーさんは、セット業界では知らない人がいないくらいの有名人で、ふわふわしたスタイルから和髪まで、幅広いスタイルを作ります。
僕の場合はカラーが得意なので、カラーとの連動、カラーを一番かわいく見せる編みおろしにこだわっています。スタイルのインスピレーションは、海外の雑誌や映画から受けることが多いです。
外国人のモデルさんが適当にゆるーく編んでいる感じがかわいくて好きなので、そういうスタイルを作りたくて、見よう見まねでやるのですが、10回中9回くらい失敗します。どうしてもバランスが悪くなってしまうんです。でも、最初にできたスタイルが「なんだこれ!」と思わず言ってしまうほど想像と違っても、ここを直して、ここを直して…とやっていくうちにかわいいスタイルになることもある。結果、今まで見たことがない編みおろしができたときは本当にうれしいし、それが編みおろしの醍醐味だと思っています。