金井 亮が行く! 突撃100人アンケート! -第4回 街角で美容師さんにキャッチされるのってうれしい?-
時は2018年夏。
それは予想の2倍、いや2.2倍はあるかと思われる猛暑。
東京の最高気温は40.6°をマークした。
40.6と言えばあの名ドラマ半沢直樹の最終回に匹敵する数字だ。ちょっと何言っているかわからないが、視聴率と気温の区別がつかなくなるぐらいにとにかく暑い。
日陰の一切ない原宿竹下通りから表参道を12時間も歩き続ける無謀とも思えるこの地獄のアンケート。
押し寄せてくる喉の渇き。体の水分はがほぼ奪われ、真夏なのに唇がカサカサになりメンソレータムが必要になるほどだ。
人の体は90%が水分だと言うことなので水分がほぼ奪われると言うことは実質死んでると同じだ。
「もうだめだ…」
限界だと思ったそのとき。
QJナビのスタッフの方が差し入れをくれた。
QJナビのスタッフの方は地獄の企画をやらせてはくるが毎回気を遣って差し入れをくれる。
梅干しシートやいろはすなど熱中症対策を考えてくれる。
このツンデレにすっかり感覚は麻痺し、僕はQJナビのスタッフのみんなが超絶美人に見えるほどの過激派になっていた。
しかし今日の差し入れはこれだった。
サク山チョコ次郎?
さくやまちょこじろう?
SAKUYAMA?
まさかのチョコレートビスケットだ。
なんでやねん。
この暑さでチョコレートビスケットって。
しかもこんなお菓子見たことあります?
ん?
チョコ次郎?
知らん!
そもそも一郎を知らん!!
これは嫌がらせだと思いながらもせっかくもらったので食べることにした。
口中の水分を奪い取るビスケット、のどを通らないねっとりとしたチョコレート。
すると私の中のセーフティーバーが「ビービー!」と鳴った。
「ダメだ、亮! このままでは死ぬぞ!」
私の中の誰かが私に問いかけた。
きっとQJナビのスタッフの人たちは今頃クーラーガンガンのオフィスでガリガリ君ソーダ味を食べながらキンプリの動画でも見ているころだろう。
はぁ。はぁ。
膝から崩れ落ちて座り込んだ。。。
中年にもなって渋谷のど真ん中にオッさんが座り込んでいた。
完全にキチガイだ。
ピンクのハッピなんか着てるもんだから人々は私を避けて歩きアンケートにも答えてくれない。
いつの間にか座り込んだ私の周りにはちょうどブレイクダンスができるほどのスペースが。
「何これ?踊っていいの?」
あぁ。早くアンケート終わって吉岡りほさんの胸元に挟まれながらバーニャカウダをつまみたい。
97歳のおばあちゃんにビットコインを説明するのと同じくらい無意味だと思われるこのアンケート。
途中で投げ出したい理由は千疋屋のフルーツの数とほぼ同じだけあった。
が、私はやり続けた!
なぜならみんなをハッピーにしたいからだ!!!!!!!!!!!!!!!!!
美容師に世の真実を伝え、人々を幸せにしたい! そんな思いがやる気を取り戻させたのだ!!
僕はガムシャラになってやり続けた!
ギャル1「美容師に声かけられるのウザい!」
ギャル2「私は嫌じゃないかな? 急いでるときしつこいのは迷惑だけど!」
ギャル3「なんでオッさんピンクのハッピ着ているの? ウケんだけど!」
…いろいろな声を聞かせてもらった。
そしてついに今日も100人のアンケートをやり切ったのだ。