TOKYO看板アシスタント男子 Vol.11 Arouse by afloat Seasideののめりこみ男子三上大地さん
東京のカワイイアシスタント女子をご紹介したTOKYOカワイイアシスタントシリーズから1年。 世は空前の男子美容師ブームです。清潔感などあたりまえ、男子もかっこよく、ときにはカワイく。そんな時代を牽引しているであろうサロンの看板男性アシスタントさんにクローズアップします。
美容師たるものカッコイイことも人気の条件。未来のカリスマとなる!? 看板男性アシスタントさんに信条(マイルール)やファッションについてなどを伺いました。
第11回目は、考えるより前に体が動くArouse by afloat Seasideの“のめりこみ”男子三上大地(みかみだいち)さんです。
実はそれほど美容師になりたいとは思っていなかったという三上さん。なんとなく髪をいじるのが好きだったからという理由で美容学校に進学します。学校生活は、劣等生といわれても仕方のない成績。でも、“美容師をするなら絶対関東で! 都会にでてやる!”という気持ちだけは強く、青森から夜行バスに乗って何十回と東京に通います。そうして精力的に活動したものの、第一志望に定めたメンズサロンに最終選考で落ち、どこへ行ったらよいかわからない状態に…。そんな中Arouse by afloat Seasideが中途のスタッフを募集しているのをみて、“湘南の海の前のafloat!なんていいんだ!”とすぐにDMで新卒でもいいかと連絡をしたそう。その後系列店の藤沢のサロンに行き、高屋 憲嗣(Arouse代表)さんにカットをしてもらった三上さん。「これがカリスマか!!」と感動し、絶対に入社したいと心を決めたのだとか。入社後は、毎日海沿いを自転車で“オレいけてる!”と思いながら疾走して通勤を楽しむ一方で、友達もおらず、練習して技術を磨かないことには何も始まらない日々に1年で10㎏も体重が落ちてしまったそうです。でも、サロンに立ってできることが増えるうちに“お客さまに心から喜んでいただける美容ってすごい楽しい!”とそこで初めて美容熱に火がつきます。練習は朝夜1時間ずつ、自分に何が足りないのか考えて徹底的にやり込むのだそう。そして、お客さまに一番喜んでもらえる縮毛矯正にのめり込み、本を買ったり、いろいろな薬剤を独自にためしてみたり、今では“世界一縮毛矯正が上手い!”と豪語するほど得意に。そんなお客さまに喜んでもらう技術をとことん追求する“のめりこみ”男子です。
DATE
出身:青森県
出身校:青森県ヘアアーチスト専門学校
キャリア:アシスタント4年目
特徴:のめりこみ男子
SHORT Q&As !
Question1.スタイルを持って楽しく美容師をするためのマイルールは?
とにかくやりたいと思ったことはすぐやることです。
間違っているかそうでないかはやってみないとわかりません。だからとりあえずやってみます。縮毛矯正に関する道具や薬剤も気になったらすぐに購入して試してみるので、ストレートアイロンは5本も持っています。
Question2.今一番がんばっていることは?
単純に好きでやっているのでがんばっているという認識でもないんですが、やっぱり縮毛矯正です! 縮毛矯正が大好きなんですよね(笑)。結果がわかりやすいし、お客さまも悩んでる方が多い分喜んでもらえるし。セミナーに通ったりいろいろな商材を試してみたり。お金がかかるねって言われますが、服好きの人が服を買うのと同じことなので、全く苦にはならないですね。
Question3.今日のファッションのポイントは?
国産ジーンズが好きなんです。国産ジーンズって職人さんのこだわりがつまってるんですよ! 同じ職人として魂を感じます。いつもジーンズメインでコーディネートするので、ラフな格好が多いです。ジーンズは毎年1本いいものを買っています。1年でどれだけいい色落ちをするかを楽しみにしてるんです。よごれも、これはあのときの薬剤だなとか、いわば自分の歴史を刻んでいる感じですね。
あとポイントはホワイトハーツビーズで作ってもらったネックレスです。1800年代ヴェネツィアのビーズなんですけど、それを探してアクセサリー屋さんにつくってもらったので思い入れがあります。
Question4.憧れの美容師さんは?
全ての美容師さんが憧れです。美容師ってみんな何かしらのこだわりをもっているじゃないですか。たくさんの美容師さんのいいところをもらってかっこいい美容師になりたいです。でもオーナーの松浦裕哉さんの人脈の広さをみるとやっぱりすごいなって思います。フットワークが軽くて毎日飲みに行っていて。みんなが会いたいと思う美容師はやっぱり憧れます。
Question5.最近お客さまと話して楽しかったことは?
湘南は海外で仕事をしているお客さまがたくさんいます。ヨーロッパ、コロンビア、南米など行ったことのない国のことを聞くのがすごく楽しいです。この間はオーストラリアのバナナ農園で働いているお客さまから、バナナの樹液をさわってかぶれると命にかかわるんだよ!という話をきいて世界には知らないことがたくさんあるなとわくわくしました。
Question6.センパイに言われて心に残っていることは?
初めはとにかく有名な美容師になりたいと思っていたんです。でもあるセミナーで出会った美容師さんの「300万、400万売り上げる美容師でなくてもSNSでフォロワーが何万もいなくても、目の前のお客さまに全力で技術を費やせは必ず返ってくるものがあるよ」という言葉に、自分の方向性は違ったなと。美容師の本質に気づかされた思いでした。
今はとにかく誰かに評価されるためでなく、自分が楽しいと思えることを全力でやりたいと思っています。がんばることは得意ではないので、楽しいから続けているという意識を持つことがいいのかなと思います。
(取材・文・撮影/QJナビDAILY編集部)