新世代のカリスマ、SYAN野々口祐子さんに質問! センスってどうやったら身につくの?
ヘアデザインもファッションも、少しピリッとした刺激が大事
-野々口さん流ファッションへのこだわりは?
「“人と同じものを着たくない”っていうのは昔からあって、流行りは抑えながらも一番出回っているようなものは着ません。それがかわいいなって思うものであっても、あえて買わない。レイヤードで変えてみるとかアクセサリーで変えてみるとか、流行りはバランスやシルエットで抑える。メインに流行りを持ってきちゃうとど真ん中になっちゃうので、ど真ん中をずらす。そういう着こなしが好きですね」
-センスを磨くために、普段からしている習慣はありますか?
「人のことをめちゃくちゃ見てる。身なりも所作も言動も。人となりをよく見ていますね。それは、道を歩いているときも電車に乗っているときもそう。『あの人バランス悪いな~もっとこうだったらいいのにな~』っていうのを無意識のうちにやっちゃってます。逆に、素敵な人がいたら、この人のこういうところを真似したいな~って思う場合ももちろんあります」
-サロンスタッフには、どんな教育をされているのでしょうか?
「一般的な技術はもちろん教えていますが、ときどき、ファッションチェック的なこともしています。それはSYANとしてというより、その子がもっとよく見えるようにという意味合いが大きいです。同じ空間にいて自分が作ったものを見ているので、SYANっぽいというものがあるのなら、そうなっていくのは必然。でも、N.Yに居たからというのもあるけど、それぞれ個性が立っているほうが面白いと思うんです。なのでSYANの真髄は受け継ぎつつ、あとのチョイ足しはどんどん変えていってほしいと思いますね」
-独立してよかったことは?
「サロンに勤めていた頃は、自分の目標を作ってそれに向かってがんばるんですけど、それが達成されちゃうと売上も安定してくるし、満足しちゃってちょっとダラけちゃったりもする。でも今は自分でやらなきゃいけないから、いつも何か考えなきゃいけない。それが楽しいし刺激にもなっているのが、以前と全く違うことですね。刺激がないとつまらないじゃないですか。ぬるま湯につかっているとフニャっとしちゃって、攻めのデザインができなくなってきますし。ヘアデザインもファッションも、少しピリッとした感覚が大事だなって思います」
-最後に、野々口さんの究極の最終目標は?
「心身ともにキレイな人でいたいですね。美容師、ヘアメイクになりたいと思ったのも、ずっと素敵な人でいたいなっていう思いが根本にあったから。ちょっとした刺激と優しい部分とがあいまって、美容師を芯に生きていけば素敵な女性になれるだろうなあ…と、勝手に予想しています(笑)」
<プロフィール>
野々口祐子/SYAN代表
ル・トーア東亜美容専門学校卒業後、都内人気サロン2店舗を経て独立。柔らかい質感の外国人風のカラー、パーマスタイル、ちょっとエッジのきいたボブ、ショートスタイルを得意とする。自身のセンスの良さから、ファッション誌や美容誌からも支持を集める。
(取材・文/QJナビ編集部)