「直接会って話したいです!」積極的なアクションが運命を変えた−LOREN/籾山タクヤさん
理想の環境で充実した美容師生活を再スタート
菅谷のSNSの影響力もあり、オープンしてすぐにフリーの新規のお客さまがたくさん来店されました。お客さまは20代から30代でファッション感度の高い女性が中心。地域密着型サロンに勤めていたときとガラリと客層が変わったので最初は苦労もしましたが、目の前のことに一生懸命取り組んで、コツコツと信頼を重ねてきました。念願だった撮影にも取り組み、お客さまも増えてサロン内での評価も上がっていきました。
もちろん、新しい環境に飛び込んだわけですから、苦労したこともあります。たとえば、郊外の地域密着型サロンと、LORENでは「視点」が違います。これはどちらがいい、悪いではなく、お客さまが求めているものが違うから、視点や価値観を合わせていかなくてはいけないという意味です。サロンで流れている音楽も、スタッフのファッションも違って当然。クオリティの高い技術、サービスを提供するからには、美容師もそれを知っておかなくてはいけません。だから、春夏のパリコレをみてトレンドをつかんだり、ハイブランドなファッションに触れたり、音楽もセンスのいい人たちが聞くものに耳を慣らす必要があると思いました。
店長としてサロン全体を見ることも自分の仕事です。最も注力しているのは、“スタッフを育てること”。スタッフに自信を持たせるためにはどうしたらいいか、やりたいことに挑戦できる環境をつくるにはどうしたらいいのか常に考えています。やる気のない美容師だった時代からは考えられないことですね。
◆転職活動中の美容師へメッセージ◆
会いたい人に会えるチャンスがあるのなら、すぐに連絡して会いに行ったほうがいいです。恥ずかしいとか不安とか、そういう気持ちは捨ててしまいましょう。また、転職するなら自分の価値観と合うサロンに入ることが大切です。たとえば、音楽が好きならレコード屋で働くのが楽しいかもしれないけれど、音楽が好きじゃないのにレコード屋で働いても苦痛じゃないですか。それと同じで、自分がやりたいことを叶えられる環境をじっくり探したほうがいいと思います。
- プロフィール
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LOREN
店長/籾山タクヤ (もみやまたくや)
愛知県出身、中部美容専門学校岡崎校卒業。愛知県内のサロン2店舗を経て、ローレン入社。ヘアスタイル、ファッションのトレンドを押さえ、「似合わせ」を強く意識したスタイルづくりを目指している。サロンワーク、撮影のほか、店長としてスタッフ教育にも注力。常にカラーの調合が頭から離れないほど、カラーの世界に没頭中。
(文/外山 武史 撮影/松本 寛秀)