もはやNO BORDER! Sourire野口幸資さんが語る、地方だからこそできるトレンド発信

 

SNSの隆盛により、もはやトレンドの発信に場所は関係なくなってきました。その象徴的存在ともいえるのが、福岡でショートスタイルを発信し続ける次世代美容師、野口幸資さんです。九州各地から、バッサリイメチェンカットにお客さまが殺到する人気ぶりの野口さんですが、2018年には女性誌『Ray』の日本一の美容師を決めるコンテストにおいてグランプリを獲得。ますます注目を集めています。「今やトレンド発信は地方の方がやりやすい!」と言う野口さん。どういうことなのか? 地方でのトレンド発信の可能性について伺います。

 


 

東京に行ったからこそ気づいた「地方」での発信の可能性

 

福岡の美容専門学校を卒業したあと、天神のヘアサロンでアシスタント期間を過ごし、26歳のときに、スタイリストデビューと同時に上京しました。美容師という仕事をするのであれば、やはり日本で一番人が集まり、トレンドを作る場所に身を置きたかったというのが理由です。

 

東京で働いたサロンはいわゆる超有名店で、メディア露出が多いサロンだったため、情報戦略を学べたのがとてもよかったです。そして、そこでトレンド発信の仕組みを知ることができたからこそ、現在のような地方からの発信が実現できたんだと思います。

 

というのも僕は、福岡にいたころは、有名店の美容師さんたちは、出版社やテレビ局から「うちの雑誌に出てくれませんか」「こういう番組に出てくれませんか」と、依頼があって出ているんだろうと思っていたんです。もちろんそういうこともあるとは思いますが、僕が実際に東京で見た有名美容師さんたちは、自分たちで一生懸命トレンドを考え、資料を作って出版社に売り込みをしていたんですよ。「次はこういうスタイルがくるんじゃないか」とか「いや、そうじゃなくてこっちじゃないか」とか…それを見たときは衝撃でした。どんなに有名で人気のある美容師さんたちも、「うちの雑誌に載ってください!」と頼まれて出ていたわけではなかったんです。それを目の当たりにしたときに、僕は正直うれしかったんですよ。「じゃあトレンドの発信って、東京じゃなくてもできるんじゃないか」って気づいたんです。

 

発信をするということは、依頼されてやることではなく、自分たちでなにかを作ることなんだっていうのを知ることができた。それを知れたので、“これどこでもいけるな”っていうのが正直ありました。

 

 

もう一つ大きかったのは、僕が東京にいた26歳から30歳までの間にスマートフォンとSNSがものすごい勢いで普及したということ。

 

メディアが雑誌やテレビだけでなく、SNSにまで分散される時代になる中で、その影響力もどんどん強くなっていく。インターネット上で情報戦略を立てる美容師が爆発的に増え、ますます東京にこだわる必要がなくなってしまったんです。ネガティブな意味ではなく、いろいろな可能性が持てる時代になったんだと思います。

 

>スタイルと場所を「掛け算」することで需要を生み出すことができる!

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