知らないうちにタダ働き? 美容師の「試用期間」に起こるトラブルとその対処法

トラブルが起きたときの対処法

 

 

最後に、実際にトラブルが起きた場合の対処法をご紹介。話し合いで解決ができない場合は、最終的に弁護士に相談する手がありますが、時間も手間もお金もかかります。最終手段を取る前に次の対処方法をぜひ検討してください。

 

1.内容証明郵便を会社に送る

「内容証明郵便」とは、誰が誰にどんな内容の書面を送ったかを郵便局が証明してくれる特別な郵便。

 

給料を支払ってもらえなかった場合「返事と未払いのお金をください」という内容を書面に書いて、内容証明郵便で送れば、「そんな内容知らない、受け取っていない」と会社側が知らないふりをすることが防げます。

 

 

2.働く人の味方、労基署に電話で相談する

「労働基準監督署」(以下、労基署)は、会社がきちんと法律を守って経営しているかを監督する国の機関。雇用者に「労基署に訴える」と言うだけでも、一定の効果があるはずです。

 

それでも話が進まなければ、まずは電話で労基署に相談してみてください。違法な扱いを受けた際の対処法について、アドバイスがもらえますよ。

 

 

<まとめ>

 

最後に柳原さんからアドバイスをいただきました。

 

「技術を身につけること、同僚との人間関係を作ること、サロン文化に馴染むことを同時にしなくてはならず、ときには理不尽な思いをすることもあるかもしれません。ですが、まずは仲間と励ましあってポジティブに頑張ってほしいと思います」(柳原さん)

 

 

内容証明郵便や労基署への相談は、人によっては難しいと感じるかもしれません! そんなときは、信頼できる先輩や友人に相談してみてはいかがでしょうか。きっとあなたの味方になり、力を貸してくれるはずです。その上で、理不尽な扱いをしてくる会社からは、正しい知識で自分の身を守ることが必要です。自分の力で働き方やサロンを選ぶためにも、試用期間についての知識を持っておきましょう。

 

プロフィール
社会保険労務士やなばら事務所
代表/特定社会保険労務士 柳原 慎也(やなばら しんや)

1980年山口県生まれ。関西外国語大学を卒業後。安心できる労務管理の情報を提供するそのスピードと提案力、相談のしやすさが価されている。趣味はボクシング、読書、バイク、落語、ギター演奏、ゴルフなど多岐に渡る。
http://counter-partner.net/

 

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