シャンプーソムリエが教える「手荒れ」対策
美容師さんにとって「手荒れ」は、大きな悩みです。時には手荒れが原因で美容師をやめようかと悩んでしまう場合も…今回、シャンプーソムリエであり、荒れをなくすことを目的とした「手荒れ撲滅プロジェクト」の発起人でもある関川忍(せきかわしのぶ)さんに手荒れ対策を伺いました。これを読んでガサガサの手から卒業しましょう。
サロンワーク中にできる手荒れ対策
手荒れの原因の多くは「肌の乾燥」と「薬液の残留」です。特に最近はパーマ液に使用される還元剤による手荒れが増えています。これらの還元剤は髪に対して負担なくS-S(ジスルフィド)結合を切断できる分、それだけ髪や肌への浸透や残留性が高い薬剤です。まずはそれらを素手で触った場合には必ず手洗いをしてください。
とはいえ理想は手袋を着用して施術を行なうこと。しかし、通常の手袋ではそれらの還元剤は容易に手袋内に浸透してしまうので、あまり意味がありません。還元剤が浸透しない素材でできた手袋の着用をおすすめします(おすすめの手袋は4ページに紹介)。なお肘までカバーできるロングタイプの手袋を使用するとより万全です。
手のひらではなく、腕が荒れてしまうという方もいると思います。実はこれ、シャンプー時に飛んだシャンプー剤が腕に残留し、それをきちんと流さずにいることが原因なんです。シャンプーをした後は腕もきちんとお湯で洗いましょうね。
手荒れをしてしまったら…
マメに手を洗う(=薬品をお湯で洗い流す)ことかが手荒れ回避の第一歩。ですが、お客さまの洗髪や石鹸で手を洗う頻度が高い場合、手の保護膜である「皮脂膜」が無くなり肌の水分の蒸発が激しくなり、手荒れが起きます。そのため、手を洗った場合にはハンドクリームなどを付けると手荒れ予防になります。クリームが苦手な方は、「ホホバオイル」や「皮膜形成力の高い保湿剤」などもオススメです。個人的には「皮膜形成力の高い保湿剤」をおすすめしています。