カラー集団SHACHUの中で光る、自分だけのスタイルとは? SAKIさんが辿り着いた、カットとの相乗効果でより輝くヘアデザインの秘密
クリエイティブで結果を残し、SHACHUの看板なしに自分を知ってもらいたい
SHACHUという大きな看板のおかげで、雑誌などの撮影に自分も参加させていただくことはあります。とても貴重な経験ですが、それは、私自身が指名を受けた仕事ではありません。少し前から、SHACHUという看板だけじゃなく、私という存在を知ってほしいと考えることが増えたんです。そこで、「クリエイティブで結果を残したら、自分の力で仕事をもらうこともできるのかも」と考えました。そして去年、初めてコンテストに挑戦したんです。
SHACHUでは私以外コンテストに出ている人はいないので、すべてが「チャレンジ!」という感じでした。
例えば、ファイナルステージで、私はショートのスタイルをレザーで作ろうと決めたのですが、社内にレザーでカットをするスタイリストはおらず…。QUQUの浦さやかさんのもとに行って、教えてもらったこともありました。普通にお客さんとして予約をして、自分の切ったウィッグを抱えてサロンに行き、「SHACHUの美容師なのですが、コンテストでレザーでショートを作りたいんです。自分で切ってみたんですけど、これどうですか?」って。浦さんは優しくて、その場で教えてくださいました。他にもいろいろな人に教えを請いましたね。
結果として、いくつかの賞をいただくことができましたが、私としては迷走してしまった部分もあったんです。アフターパーティーで審査員の方から、「本当はあなたはこういうものが好きなのに、違うものに引っ張られて、この形になっちゃったんだね」と言われて「見抜かれている!」と衝撃を受けました。この言葉を聞いて、作品って自分のすべてが出ちゃうんだ、と痛感して。その言葉のお陰で、次は自分の好きなものを貫こう、最初の構想からしっかり作り込もう、という一つの答えが見つかりました。
クリエイティブは大変だけどやっぱり楽しいので、これからもチャレンジしていきたいですね。それに、次の新卒でSHACHUに入ってくるスタッフたちもクリエイティブが好きそうな雰囲気があるので、コンテストに参加したい子に背中を見せられる存在になりたいです。
コンテストもそうですが、私は、「やってみたい!」と思ったら、後先考えずに飛び込むタイプ。例えば、今年の夏は休みの日を活用して、ずっとやりたかった海の家でのバイトにもチャレンジしました(笑)! Wワークなので大変ではありましたが、すごく充実した時間でした。何事も「大変かも…」と想像してしまうと、なかなか行動に移せませんよね。でも考えずに始めてしまえば、後はもうやるしかなくなります。なので、チャレンジしたいけどためらっていることがある、という美容師さんはまず、「右足を素早く出す」のがおすすめです!
- プロフィール
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SHACHU/スタイリスト
SAKI
愛知県出身。中日美容専門学校卒業後、新卒でSHACHUに入社。ハイクオリティなデザインカラーとカットでファンを増やし、Instagramのフォロワー数は現在3万人超え。2023年はSTAR AWARDに初挑戦し、賞を獲得。コンテスターとしても頭角を現している。
Instagram:@sapi_maru
(文/須川奈津江 撮影/Yui Ogano)