女性美容師が技術に惚れてもらうためにしている、距離感の作り方
女性美容師のみなさん。みなさんはネットで「女性美容師」と検索したことはありますか?
実は女性美容師と検索すると、女性美容師さんを口説きたい男性のためのページがたくさんヒットするんです。
おしゃれでかわいい、話し上手でしかも自分をかっこよくしてくれる存在の女性美容師がモテないわけがありません。美容師とお客さまというドライな関係を保つために苦労されている女性美容師も多いのではないでしょうか。
今回はメンズのお客さまが多い3人の女性美容師の方に、男性のお客さまとの距離の取り方をアンケートしました。男性のお客さまとのいい距離感を学びましょう!
バレないように踏み込ませない、Aさん(30歳)の場合
「施術中、たまに飲みに誘いたそうな空気感を出される方がいます。そんなときは『どこに飲みに行くんですか? ●●なんですね! 私もよく行きますよ。もしかしたらいつか偶然会えるかもしれないですね!』
と遠回しにこれ以上踏み込ませないように話を主導します。
LINEなど連絡先を聞かれそうな空気感になったときも、『私インスタやっているんで、フォローしてください!』と個人の連絡先は教えず、SNSでのフォローを促します。そこから連絡先を聞いてくる男性はいないですね。
あとはとにかく二人っきりにならないように気をつけること。
私は女性のお客さまの場合、お店の外まで雑談をしながらお見送りをするのですが、二人っきりになると電話番号など聞かれそう! と察知した男性のお客さまはカウンターの前でお見送りをします。もしお店の外で番号聞かれてしまうと、逃げ場がなくなってしまうので……。もし外まで行く場合はアシスタントと3人で見送る。ということを自然と行っています」
アドバイザーとしての立場を守る、Bさん(28歳)の場合
「友達でも彼女でもない、女性美容師ならではの立場を保てるよう徹底しています。
同じ年代の男性のお客さまが多いので、例えば雑談の中で、『前髪伸ばすとモテそうですよ? 親近感も湧きそうです!』などと、ヘアとモテテクを絡めたアドバイスをしたり、恋愛やコンプレックスの相談に乗ったりしてモテ男に導いていくことを心がけています。
その後リピートしてくださったときも、『この前の飲み会はうまくいきましたか?』など恋バナ、引き続き相談に乗ってあげると、自然に女性としてではなく相談を聞く人(女性美容師)としての立場になっていきます。
彼女持ちや既婚者のお客さまの場合は自分自身に彼氏がいることを正直に話して、相談に乗ってもらったりもします。ただし、異性への悩みをダシに構ってもらいたそうなオーラや、誘いやすそうな態度は一切出しません!
たまに、お店ぐるみで仲のいいお客さまとスタッフ含めてご飯会などもしますが、お客さまによって行く・行かない人を分けてしまうと、世間は狭いので『あそこの美容師さんと飲みにいったよ、いけるよ!』と噂が広がってしまい、失客にも繋がりかねません。プライベートでのお客さまとの付き合い方は最初に線引きを決めた方が良いと思います」
自然な距離感を保ち続ける、Cさん(28歳)の場合
「基本的に初めてご来店の男性のお客さまと、ヘアスタイルや髪型の話以外はあまりしていないかもしれません。
お話が好きなお客さまについては完全に聞き役に徹します。もしお話しているときに好意的な気配を感じたら、カットに集中させてもらい、そこで適度な距離感を保つようにしています。
また、例えば個人的な質問をされた場合は答えますが、すぐに同じ質問をお客さまに返して自分の話ばかりにならないようにしていますね。
私の場合、名刺にGmailアドレスとLINE@のIDが記載されているので、連絡先を聞かれることもありません。また、GmailアドレスとLINE@の場合、オフィシャルな雰囲気のやり取りになるので、そこにプライベートな連絡がくることもありません。今思えばそういったところにも適度な距離感が発生しているのかもしれませんね」
3人の女性美容師さんからのアンケート結果を聞いて、
・あらゆる可能性の先回りをして、プライベートに踏み込ませない
・連絡先は交換しない、プライベートの連絡先は教えない
・二人きりになる隙を与えない
この3点が徹底されていると感じました。
女性美容師は、基本的に優しくサービス精神旺盛な人が多いので、せっかくのお客さまだから距離感を取ってしまったら失礼かな……? と考えてしまいがち。
しかし、毅然とした態度で施術をすれば、きっと技術に惚れて通い続けてくれるはず。男性のお客さまといい距離感を保って、リピーターにしちゃいましょう!
(取材・文/高橋 優璃)