売れている人は“イケてる自分”を楽しんで演出している」vetica内田聡一郎さん
どうやったらカッコいい自分になれるか考え抜く
-上京してからは、順調だったんですか?
就職先も決まらないまま出てきてしまったので、とにかく働き口を探さなきゃと必死でした。いろいろなサロンの面接を受けて、何度も落ちましたよ。そして運命的な出会いを経て、VeLOのオープニングスタッフとして拾ってもらって、ようやく働き口が決まりました。
-VeLOに入ってから、「目立たなかった学生時代の内田さん」が「イケてる美容師」へと大きく変化を遂げたと思うのですが、学生時代と東京に出てきてからとでは、どこがどう変わったと思いますか?
今の方が探究心があると思いますね。おしゃれをするにしても、これをすると他の人と被るからこうしようとか、常に自分がイケているか、どう見られているかということを考えるようになりました。学生時代も考えていなかったわけじゃないですが、それをどうやって行動に起こしたらいいのか、わかっていなかったんでしょうね。
一度は違う道を選ぼうとしたけど挫折したこともあって、自分が人より劣っているのかもしれないという気持ちの中で上京してきました。だから、もう引き下がれない、美容の道しかないと腹をくくっていたんです。それがあったからこそ、イケてる人になるための研究を欠かさなかったし、自分がカッコいいと思う人を観察したり、こうなりたいなっていう人やことを徹底的に考えたりしました。DJを始めたのもこの頃からなんです。
-今の内田さんは、業界の有名人になったと思うのですが、今でも、有名になりたい、名をあげたいという気持ちがありますか?
もちろん。今も「生涯イケ続けたい」という気持ちは全然、変わってないですし、常に焦りを抱えています。とても心配性で、つい自分を客観視してしまうんです。世間からどう見られているかとか、自分の一般的な立ち位置はどこなのかとか。自分を冷静に俯瞰して見ていますね。少しでも勘違い野郎になっちゃったらダサいなと思うから、そうならないように、インスタグラムにしても、ツイッターにしても安易な発信はしないように気を付けています。
-自分がどう見えているのかを演出している、ということですか?
そうですね。俺は天真爛漫に自分が好きなことをやって認められているタイプじゃないし、全然、天才肌じゃないから、常にどうやったらイケている自分でいられるかを計算して、演出していくしかない。でも、売れている人はみんなそうなんじゃないかと思いますね。自分がどう見られているかを常に気にしてないといけないんじゃないかと思います。