【美容師のハサミ】売れるショートはどう切る?山田信夫(AFLOAT RUVUA)編/ハサミとレザーの二刀流で柔らかく!
レザーカットを取り入れて、ぐんとカット時間が短縮
山田:ハサミはずっと同じものを使っていましたが、セニングはコロコロ変わっているんです。今、セニングでよく使っているのはトラックスのもので。これは28%くらいかな。あとは40%のセニングも使います。かなりの毛量を落とせるので前髪を切ったり、刈り上げができるくらいなんです。このセニングを入れる角度によって、クセ毛の方でもまとまりやすく落とすことができます。
トカジ:そして、そちらのセニングはジョーウェルですね?
山田:そうです。AFLOATのオリジナルで作っているセニングなんですが、先端と後ろではパーセンテージが違うんです。このセニングも扱いやすいので、よく使っています。
トカジ:レザーの使い方についても教えてもらえますか?
山田:レザーそのものには特徴はないんですが、とにかく僕はめちゃくちゃ刃を替えていますね。替刃を常に絶やさずストックしています。一人切ったら、刃を変えます。全頭をバッサリ切られる方の場合は、2枚使う位の勢いです。刃を替えずに切るとダメージの原因にもなるので。
トカジ:そもそもどういうきっかけでレザーを使うようになったんですか。
山田:なんか自分の特徴っぽいものを作りたいなと思ったんです。AFLOATにはたくさんのスタイリストがいるし、ショートの上手い人もいっぱいいます。その中で自分の個性を確立させていくには戦略が必要でして。そんな時、自分のカットにレザーを取り入れてみようと思って独学で始めました。
トカジ:レザーを使い始めて何か変わったことはありますか?
山田:カット時間が大幅に短縮されましたね。インスタグラムがきっかけでたくさん新規のお客さまに来ていただけるようになったのはいいけど、実はそのお客さまのほとんどが時間のかかるバッサリカットを希望されていたんですよね。とてもありがたいんですけど、1日で切れるのかと心配になる位、予約が入ってて。それでレザーにしてからは、かなり早くカットできるようになりました。
(まとめ)
前回に登場してくれた戸崎亨祐さん(Say.)からの紹介で実現した、山田さんへの取材。「AFLOATにはレザーカットのカリキュラムはなかったけれど、独学で自分のものにした」という山田さんの言葉が印象的でした。美容師さんのハサミの取材を通して、その人の仕事への取り組み方、カット哲学も見えてきます。次回もお楽しみに。
プロフィール
山田信夫 ヤマダノブオ
AFLOAT RUVUA
新宿のAFLOAT RUVUAのオープンと同時にスタイリストデビュー。当時、営業時間外での顧客ハントを精力的に行い、その地道な努力の結果、月間売上400万円に。また同時期にインスタグラム集客にも挑戦。戦略的なセルフブランディングと、レザーで仕上げるオリジナルのカットメソッドを確立したことで、トッププレイヤーへと成長。自身のインスタグラムは4.3万人のフォロワーを持つ。
Instagram:afloatyamada
プロフィール
トカジ ショウタ
GARDEN 【NEUTRAL DOOR】
美容学校卒業後、GARDENに入社。現在、武蔵小杉のNEUTRAL DOOR で人気スタイリストとして活躍中。またその一方で、動画クリエイターとしても頭角を現し、美容業界の新たなポジションを確立中。
Instagram:@tototokaji
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