【MINX池戸裕二】カラダで切る!トップサロンのヘアカット哲学に見えた強固な理論。こだわりのハサミを正しく扱うことが大事。
いよいよメインイベント!池戸さんのカット哲学に迫ります!
池戸:MINXのカットでは、ウェットカットでどれだけ完結させるかを重要視しています。ですのでウェットの状態で、メインのベースカットと毛量調節のセニングを行います。そしてウェットの段階で仕上がりの70%まで切り込んでおきます。
MINXでは、頭の骨格を上下に二分割します。頭って丸いので、下方向へ生えている部分と、上方向へと向かう部分があります。いびつな球体をどれだけフィットさせられるかが肝心です。もちろん美容師さんだったら意識していると思いますが、それをより細かく意識してく感じです。
頭の側面っていろんな方向を向いていますよね。さらにそれぞれにクセがあるでしょ。それを頭の形に合わせるようにカットしていかないと、ハマらないんだよね。フィットさせることがカットにおいて大事なことだと考えています。
今はバッサリ切る人も多いですが、ちゃんと骨格を意識して切らなければその人に似合わない。それに伸びてきた時の持ちが悪い。だから、持ちのいいカットをした方が再来店率が上がるんです。それはカットの良さをわかってくれているからです。
ここは下方向に向いている部分ですが、オンベースを大事にしています。パネルの正中線の部分が二等辺三角形を描いて、このパネルの真ん中にくることがオンベースの定義です。それを引き出すところからしっかりとって、ブラントの時にしっかりと丸みを作る。この骨格の位置にフィットしているから、落ちた位置で丸くなるんです。
カットしている時は立ち位置が大事。そしてフォームが悪いとダメなんです。フォームがちゃんとしていたら、1日たくさんのお客さんを切っていても疲れません。大事なのは「左胸で切る」こと。
(とても丁寧な実演付きでフォーム指導してくれる池戸さん)
こうじゃダメじゃん。こうなるじゃん、自然に。これを左胸で切る。カラダで切っていく感じ。
トカジ:確かにそれを決めておくのは大事ですね。自分のパネルに対しての位置が固定されますよね。
池戸:そうそうそうそう! そうなんだよね。正確なカットができるんです!
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MINX
ディレクター/取締役
池戸 裕二(イケドユウジ)
長野県出身、長野県松本理容美容専門学校。地元の美容室でアルバイトをしていたころ、偶然MINXのステージを見る機会に恵まれる。そこで美容師観を180度覆され周囲の反対を押し切って上京し、MINX 青山店のインターン生に。MINX各店舗にて要職に抜擢され、現在は取締役を務める。サロンワークをはじめ、マネジメント、雑誌・業界誌撮影やヘアショーなど、サロンの内外で精力的に活動。
(文/QJナビDAILY編集部 動画制作/トカジショウタ)
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