はんぺん×TENDO×munico×トカジショウタ、髪とシネマティックの融合。Z世代の感性と創造性、最高のコラボレーション。
動画だからこそ叶えられる世界観づくり
QJ編集部:写真撮影と違って今回は動画ですし、しかも外ロケ! 当日の天候や光にもかなり左右されると思います。外ロケで動画を撮るというのは、どんな感覚なんでしょう?
トカジ:草ムラの中で撮ると、緑が髪に反射してくる。岩場で撮っていると、岩場の黄土色が反射してくる。場所によって色が変わっちゃうんですよね。はんぺんさんもTENDOさんも突出したカラーの世界観を持っているので、ヘアカラーを美しく見せることは絶対条件ですよね。また背景との配色バランスによっても見え方が違ってきます。カラーリングがキレイに見える光はどこだろう? と、常に意識してカメラを回していましたね。
はんぺん:動画撮影を何度か経験していくうちに、スチール撮影との違いが分かってきて、その要領が経験値としてだんだん積み上がってくる。スチール撮影ではバシバシにハードスプレーでセットするのがNGだったりするんですが、動画ではそれが味になって見えるからOKだったり。それにヘアカラーの表現は映像にした方がリアルでキレイかなと思います。ちなみに染める時は、12明度以上でなければちょっと映えないのかなと最近思います。むしろ抜きっぱなしくらいじゃないと映えないよね?
TENDO:はい、色味に関して言えば、リアルサロンワークよりは極限まで薄めていく感じですよね。
nao(munico):海風に吹かれていると、潮が髪の毛について自然な束感になるんですよね。それって人工のスタイリング剤とは違う、独特な質感になっていい味を出してくれるんです。いろんなハプニングがあったとしても、それをみんなとワイワイ楽しみながら撮影するのも楽しいし。
kiyo(munico):それにTENDO君が仕上げてくれたヘアはどこから撮影してもキレイなように仕上げてきてくれるので、現場でも撮影しやすかったです。撮影する側にインスピレーションを与えてくれるヘアだったので、制限もなく、いろんな角度から撮影できていたと思います。
TENDO:撮影したのはちょうど真夏日。暑いかなと思ったけど、海沿いだけあって涼しかった。海の目の前でみんなでクリエーションできたのは貴重な経験でした!
ブランドムービーを作る意義、その戦略とは?
QJ編集部:みなさんの行動力もさることながら、信頼関係で結ばれたチームの結束力はステキですね。今回のコラボ動画を作ったことで、どんな収穫がありましたか?
TENDO:僕たちの世代でこういう動画制作をやっている美容師さんは少ないと思うんです。はんぺん君と一緒に撮影できたことはお互いにとって刺激でしたよね。なかなか自社だけで動画を作り上げるのも難しいし、特に作家性の高い作品へ昇華していくなら、その道の才能のある人と一緒に組んでやった方がいいと考えています。双方とも動画制作の経験があるし、municoさんもトカジさんも美容師さんだから完全に信頼できる上に、ワンストップで制作までできてしまう。限られた期間内にお互いのアイデアを出し合って、結果さらに良い物ができたと思います。
はんぺん:インスタグラムの写真とは違って、動画は僕たちの想いやサロンの空気感や世界観を感じてもらうことができます。その動画をどう表現していくか。最もセンスが問われる部分ですが、その手法を一歩誤ってしまうと安っぽい動画になってしまいます。自分がサロンオーナーとしてトップに立っていると、スタッフもなかなか自分に対して意見しずらかったりするじゃないですか。今回はTENDO君とフラットな立場でアイデアを出し合ったり、サロンのメッセージを伝えるブランデットコンテンツのあり方についても意見しあえて。それがすごく刺激的で楽しかったです。
kiyo(munico):TENDO君もはんぺん君も、これをやる!と決めたら必ず実行しますし、意思決定も早いですよね。きっとすごく忙しいはずなのに、変化を恐れず、いろんなことに対して前向きにチャレンジしています。それにたくさんの動画を見てこられている分、客観的な目線を持っています。それだけの結果を出している人なんだと思いますよね。今、社会的にも企業のブランデッドコンテンツを支援するような取り組みもあるんですよ。サロン規模問わず、いろんな可能性が広がっているので、ぜひその成功例を見せてほしいです。
はんぺん:僕の方も、美容師の気持ちを汲みながら撮影してくれているmunicoさん、トカジさんには大いに助けられました。それこそ最高のコラボレーションだと思います。ちなみに今回はメイク担当としてうちのスタッフも撮影に同行しました。ikiさん側からもスタッフがメイクに参加して。メイク担当のスタッフ同士でも刺激があったようなんです。ヘアデザインを売ることを目的とした映像ではなくて、サロンの姿勢を伝えていくための映像作りですからね。チームメンバーとして誇れるような動画を一緒に作ることができ、スタッフにとっても有意義な機会になりました。
ikiとREDEALの動画作品ノーカットで公開中!
(文/リクエストQJナビDAILY編集部 photo/松林真幸<インタビュー分> 写真提供/iki&REDEAL )