“オバさん客”はつまらなくなんかない! RUALA角 薫さんの体当たり美容師道

サロンワークは学びの場。大人のお客さまから多くのことを学んで

 


いま『RUALA』は40代のスタイリストが多いこともあり、9割くらいが大人のお客さまです。長く担当させていただいているお客さまがたくさんいるのはうれしいこと。その一方で若いスタッフたちにとっては、年上のお客さまばかりのサロンということにもなります。

でも実は私や共同経営者のちはるも、アシスタントの頃は大人のお客さま層ばかりお相手させていただいていました。そのときに先輩のお客さまから学んだことは本当に多く、技術にしても接客にしても、自分が大人世代に入ってから役立ったことがたくさんあります。大人世代のお客さまを知らずに美容師として年を重ねていくのと、若い頃に大人世代のお客さまに対する技術や接客を経験しておくのでは、大きな違いがあると実体験を通して感じています。

若いスタッフにもそういったことを話して、大人のお客さまに入らせていただく価値を感じてもらえるよう心がけています。サロンワークは学びの場、自分世代のお客さまはモデルカットなどを通して獲得してね、という感じですね。


つまらないと思ったら絶対損だし、お客さまに伝わっちゃう


2020年には女性の半数が50歳以上になるそうです。これからますます若い美容師さんたちも、大人の女性客をターゲットにしないといけなくなります。そのときに、「あぁ、白髪染めつまらない」と思ってやっていたら、絶対にお客さまに伝わってしまいます。それよりも楽しんで学ばせていただいたほうが絶対にいい!

あなた自分も、あなたと同世代で仲のよいお客さまも、いつか白髪になったり、髪質が変わったり、ボリュームに悩むときが絶対にきます。そのときに担当させていただいていてよかったなと思うときがきっとくるはず。私は自分より年上のお客さまがいらしてくださるのが、今もとてもうれしいし楽しいです。最後まで責任を持って担当させていただく、そういう思いを持って接させていただいています。

 

プロフィール
RUALA
ディレクター/角 薫(すみ かおる)

1975年生まれ。国際文化美容専門学校卒業。『ACQUA』にて原宿店の店長、副店長を経て、共同経営者・ちはる氏とともに独立。2016年、東京・原宿に『RUALA』をオープン。その明るく優しい人柄に多くのお客さまが集まっている。

 

(取材・文/福田 真木子 写真/河合 信幸)

 

 

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