パートごとに巻き方を変え、シルエットを構成

パーマ剤の配合ですが、毛先は［スリーククリームNA］5：［スリーククリームH］１。根元は毛先よりも髪が強いので少しスペックを上げて［スリーククリームNA］6：［スリーククリームH］4。襟足は新生毛に近い形なので［スリーククリームNA］1：［スリーククリームH］１で、持ちをよくしていきます。

では早速、巻いていきます。ウルフパーマのポイントになるのが襟足です。前から見たときに、外ハネで見えるようにシルエットを作ります。アンダーの部分はステムを下げて巻き込みます。

その上の段は少し固定させたいので、波巻きをはさみます。短いので、１回転の外ハネを出したいので、ロッド２本で終わらせます。ステムは下げて、ボリュームを抑えます。アンダーセクションで外ハネのベースを作ったら、ミドルセクションは根元をねじったスパイラルで巻いていきます。

ミドルから上は、逆巻きと上巻きに加えて、ステムの角度によって縦への動きを表現していきます。またアンダー、ミドル、トップのパネルの厚みがズレてしまうと、そこで質感が変わってしまうので要注意です。

モデルさんは刈り上げてないスタイルなので、ウルフのちょっと野暮ったさが出やすいです。サイドは、いかにボリュームを抑えて動きを出すか、が決め手になります。根元を中心にねじって、回転効率を弱めるために、逆巻きのツイストスパイラルにします。この時のロッドの選定は、上巻きよりも小さく。根元を巻き込まない分、ボリュームを抑えることが可能です。

もともとパーマ履歴のある方には、毛先にはあまり強い薬を使いたくない。そこで根元と毛先とで使い分けます。そして巻く時は、縦落ちを強調させたいので、毛先にテンションが集中しないようにします。

ミドルの上は、波巻きを使っていきます。全体ベースの動きを縦落ちにしていて、毛先は外ハネになっていません。その上に重なる波巻きには、工夫があります。まず１本目のロッドはあえて太いサイズを使い、毛先のハネ感を緩くします。

毛先の回転数が高いと、縦落ちとのバランスが悪くなってしまうからです。波巻きを何本で巻き終わらせるのか、どこのボリュームを落とすのかも考えて組み立てていくことが大切です。

ここで７分置いて、テストしていきます。毛先まで巻き込んでいなかった部分は、根元と中間にリッジが出て、毛先が縦に落ちているのがわかります。ここで一度、水洗します。

ここで使っていく２剤は、N.(エヌドット)のカーリングローションとスリーククリームです。ロッドを巻いている状態でカーリングローションを塗布します。ロッドアウト後、スリーククリームをつけていきます。つけ漏れがないかを確認するために、最後はしっかりクリームをつけて締めていく感じですね。

カーリングローション OX 2剤 500ml

https://www.beautygarage.jp/p/145746 

N.(エヌドット) スリーククリーム OX 2剤 500ml

 https://www.beautygarage.jp/p/145747

タオルドライ後、マグネットヘアプロ ドライヤーゼロで乾かしていきます。風量と温度を細かく設定することで１５通りにカスタマイズできます。美容師さんにも使いやすいです。まず根元だけ乾かしていきます。刈り上げていな場合は、アンダーから乾かしていきます。

マグネットヘアプロ ドライヤーゼロ HCD-G06W（1400W）ブラック

https://www.beautygarage.jp/p/176358

使用するワックスは、レタッチ ウェーブワックスです。こちらはレタッチさんと、僕たちfifthが一緒に作ったクリームワックスです。

パーマヘアやクセ毛に対して、ニュアンスで動かしたい時に最適なスタイリング剤。持続性もあるし、ツヤ感も程よくあるし、パーマヘアにも一番馴染みがいいのでおすすめです。ダマにならないよう、均等につけていきます。

レタッチ ウェーブワックス 90g

https://www.beautygarage.jp/p/186042

前髪、イヤートゥー、襟足のバランスがパーマをかけた時にベストな長さであること。またどこにボリュームを落として、どこに動きを出すか。全体を構成するそれぞれのセクションの役目を考え、ワインディングを設計していくことが大事です。

詳しい施術方法はYouTubeでチェック！

プロフィール

内田佳佑さん　（うちだけいすけ）
fifth TOKYO店長
1995年生まれ、東京都出身。ハリウッド美容専門学校卒業後、 都内1店舗を経て2019年fifthに入社。メンズパーマを徹底的に習得し、2022年、fifth渋谷店の店長に就任。現在はfifth TOKYO店長として 圧倒的な技術力、仕事量、スピード、リーダーシップで現場を率いる。メディアにも多数出演するなど、fifthを盛り上げるキーマンの一人。
インスタグラム：keisuke__hair

（動画制作／トカジショウタ）

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