雑誌の撮影では私にしか作れないスタイルを提案

－Rougyでデビューをして3年目。若手のホープとして、飛ぶ鳥を落とす勢いですね。その証拠にたくさんの雑誌でヘアメイクを担当しています。多くの雑誌編集者から支持されている理由はなんだと思いますか？

薫森のアシスタントだったから目をかけてもらっているんだと思います。それにオーナーの上原が幅広いジャンルの雑誌をやっていたので、その環境のおかげで、多くの雑誌編集者さんから撮影のお仕事をオファーしていただけているのかな、と。

その上で、ほかのお店とは違うものをつくりたい、ちょっとモードで、ちょっとエッジィなスタイルをつくりたい、Rougyらしさ、自分らしさが伝わるようなスタイルをつくりたいと思って、常に撮影に臨んでいるので、そこを評価していただいているのかもしれないですね。

－二階堂さんのこれからの目標を教えてください。

JHA（ジャパンヘアドレッシングアワーズ）を受賞したいという気持ちはあります。あとは、本当に将来の話になりますが、自分のお店を持ってみたいという気持ちもありますね。

－若い世代の二階堂さんが思う現在の美容業界の問題点は？

人が辞めてしまうということですね。新卒の場合はまだまっさらな状態なので吸収力があっていいのですが、中途採用で入ってきた人は、なかなか続かない。彼らには今まで培ってきた技術があるけど、RougyにはRougyの技術があります。もちろん、今までの技術を捨てる必要はないけど、Rougyの技術と融合をしていかないといけないと思うんです。でも、なかなかそれができなくて、いつまで経ってもスタイリストに上がれない。理想と現実とのギャップにぶち当たって辞めてしまうということがあるんだと思います。

あとは、「考える」という意識がたりないなと思います。言われたことはできても、そこから汲み取る力がないので、自発的に動くことができないんです。「◎◎を出しておいて」と言われたら、◎◎しか出せない。でも、◎◎を出すってことは、△△をしたいんだろうから、それには××が必要だよねと、それに紐づかせていろいろ考えることができない人が増えている気がします。そうした能力がたりないと、スタイリストになって営業をまわしていくときに大変。なので、アシスタントには、すべてに対して考えるように、と教えています。

プロフィール

Rougy
スタイリスト／二階堂 雪（にかいどう ゆき）
モードなのに頑張りすぎない、ヌケ感のあるデザインに定評があるトップサロン、Rougyの人気スタイリスト。業界誌や一般紙など、数多くの雑誌の撮影をこなし、そのセンスのよさは若手美容師の間でも一目置かれている。

（取材・文／池山 章子　　撮影／河合 信幸）

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