N.Mist工藤由布さんが伝授するInstagram投稿とセルフヘアアレンジの極意
セルフヘアアレンジで、日常にちょっとしたハッピーをプラスしてほしい
-セルフヘアアレンジをInstagramで公開してから、サロンの集客は変わりましたか?
「正確な数はわからないですけど、新規のお客さまの数はかなり増えました。恵比寿という土地柄、結婚式の2次会会場があったり、セットだけのお客さまも増えましたし。こういうアレンジしたいから、だったらカットカラーも同じ美容師にしてもらおう…という動機でいらっしゃるお客さまもいました」
-美容師として、カットじゃなく「ヘアアレンジ」が注目されていることについてはどう思いますか?
「とても光栄に思ってます。時代もあると思うんですけど、雑誌に載ってるかわいいスタイルって、実際はアイロンで巻いて仕上げていたりして自宅で再現できないことが多い。でも私は、『その長さがあったらこんな風にもできるんだよ』って付加価値をつけて提供しているつもりです。私のInstagramを見てお店に来てくださる方は、やっぱりヘアアレンジしたい人が多いので、『このアレンジにしたい』というオーダーがあれば、それを想定して、アレンジしやすいカットやカラーを提案することは多いですね」
-1月には、工藤さんご自身がモデルも務められた、セルフヘアアレンジをまとめた著書も発売。どんな経緯で出版に至ったのでしょうか?
「主婦の友社の編集さんが、たまたま私のInstagramを見てくださって声をかけていただきました。Instagram上から連絡がきて、私が本を!?と半信半疑でしたが、実際に会ってコンセプトをお聞きしたら、かわいいアレンジを紹介する本はたくさんあるけど、自分で自分の髪をアレンジするスタイルは今までないから…というお話をいただいて、『ぜひ』ということに。自分でやっているから、みんなが難しいと思っている部分が同じでリアリティがあるのが新鮮だったみたいです」
-本のコンセプトは?
「ヘアアレンジの教科書。三つ編みができたらこれができます、ひとつに結べたらこれができます、ねじれたらこれができます…というように、カテゴリー別にページを設けて紹介しています。編み込みはできないけど三つ編みならできるって方けっこう多いので、『これだったらできる』『じゃあやってみよう!』って思ってもらえたらいいなと。毎日じゃなくても、パーティーのときにサッとできたら、ってきっとみんな思っていますよね。そんなときに役立ててほしいです」
-工藤さんが、セルフアレンジを発信し続ける意味は?
「髪を切ったりしなくても、アレンジするだけでちょっとかわいくなれたりいつもと違う変化を楽しめたり。そういったちょっとしたハッピーを、日常にプラスするために伝えたいだけなんです。忙しい育児中のママも髪を少しアレンジするだけで、いつもよりお散歩が楽しくなったり、ひとつに結ぶだけでも少し工夫するだけでおしゃれっぽくなる。少しでも幸せな気持ちになってもらえたら、それだけで私はうれしいです」
<プロフィール>
工藤由布/N.Mistスタイリスト
恵比寿にあるヘアサロン「N.Mist」のスタイリストとして活躍。Instagram(@nyan22u22nyan)に自身のデイリーヘアアレンジを投稿し、今ドキゆるアレンジの可愛さと、セルフならではのツボをおさえた解説が話題となり、フォロワー4万人を超えさらに増加中。2016年1月に初の著書『ヘアアレンジの便利帳』(主婦の友社)を発売。
(取材・文/QJナビ編集部)