Garland 榊原章哲が作る、リクエストQJナビ『今月の1枚』Vol.4
早くて丁寧、そして的確! ヘアとメイク、阿吽の呼吸でつくり上げる舞台裏!
モデルさんのもともとのショートボブを活かし、まずは16mmのコテを使って全体をサクサク巻いていく榊原さん。手早いけど丁寧な仕事っぷり。特に毛先を丁寧に巻いていくのが、とても印象的でした。
スタイリング前にシャンプーなどで髪を濡らさず、いきなり巻き出す榊原さん。これはどういった理由から?
榊原さん「あまりカッチリと作りすぎるのは好きではないので、朝から撮影のときは、モデルさんには寝癖のまま来てもらって、その寝癖を活かすように柔らかく作っていくことが多いんですよ」
鏡でバランスをチェックしながら、全体的に細いコテで巻いていった後、32mmのコテで髪を立ち上げるように大きく巻いていきます。
モデルの佐藤さんと和やかに会話をしながらヘアメイクを進めていきます。
今回のメイクは、同じくGarlandのスタイリストの山川 和絵さん。ヘアメイクと同時進行でメイクも施します。
-透明感がテーマということで、メイクでのポイントはありますでしょうか?
山川さん「今回は自然な血色が出るように、ツヤ感のある赤とピンクのチークを混ぜて、バランスを見ながら頬の高い位置にのせています。
アイメイクについてはカラーレスで何もつけず、マスカラのみ。マスカラのカラーは最近撮影でよく使用するピンクブラウン。柔らかく顔になじむので、今回のようにナチュラルなメイクをする撮影のときに重宝しますね」
コテで巻き終わった後は、ドライヤーの冷風を使ってやさしく揉みこんでいきます。根本に冷風を入れて空気感を出してあげるとふんわりとした仕上がりに。
榊原さん「撮影のときは写真で見たときのバランスがよく見えるように、少しスタイルを大きく作って、見ている人に伝わりやすいようにすることを心がけています」
ヘアとメイクのバランスを整え、最後にリップを入れて、完成。
リップは内側からにじむような血色にするため、赤のリップグロスを指でとんとんとなじませ、ヘア&メイクはフィニッシュ!
−撮影のメイクは、いつもどのように決めているんですか?
山川さん「毎シーズンGarlandでは、春夏/秋冬と分けてテーマを設定しています。この春夏のテーマは“ヘルシーエッジ”。そのテーマにあわせて、ベースのメイクもシーズンで方向性を設定するんです。この春夏のGarlandはカラーレスで、内側からにじむようなチークだったりリップをのせるメイクを提案しています。
あとは撮影ごとにモデルさんの雰囲気や、ヘアスタイル、衣装に応じて色を足したり引いたりしています」
-では榊原さんがスタイルを作る上で常に意識されていることは?
榊原さん「素材を活かすことを念頭に置きながらスタイルを作っていきます。先ほども言ったとおり、カッチリ固いスタイルは作らないように、フォルムバランスを見ながら髪質の良さを引き出してあげられるようなスタイル提案を心がけています」
-今回は春夏のGarlandのテーマ“ヘルシーエッジ”を元にスタイルを作って頂きましたが、これから秋冬にかけて考えているテーマはあるんでしょうか?
榊原さん「まだ細かい部分は決めていませんが、春夏テーマの“ヘルシー”感は残しつつ、もう少し作りこんだ印象のスタイルを提案していければと思っています。気になっているキーワードは“ロマンティック”。春夏よりもウェーブを強めにかけたり、手を加えたおしゃれ感を打ち出したいなと思っています」
- プロフィール
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Garland/代表
榊原 章哲(さかきばら あきてつ)
2011年1月11日に「Garland」をオープン。独特の世界観から作り出されるヘアデザインはお客さまをはじめ、業界関係者やモデル、芸能人から厚い信頼を得る。一般誌、業界誌、セミナー、ヘアショーなど幅広く活躍中。
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