【令和のモデハン最新情報と裏事情】人気サロンのモデハンマスターに聞いた、モデルハントの成功率を高めるひと工夫

9割は友人の紹介から。美容師以外の人たちの「かわいい」を信頼してさまざまなタイプのモデルを獲得─favorite garden 三國恵さん

 

 

favorite garden atelier

スタイリスト/三國 恵(みくに めぐみ)

広島県出身。ヴェールルージュ美容専門学校卒業後、2019年favorite garden入社。バーテンダーやバリスタ、ヴィンテージ家具の修繕士など、異色の経歴を持つ美容師。いろいろな経験から得たものを生かして、お客さまの信頼につなげたサロンワークを行なっている。

 

─普段、どのようにモデルハントをしていますか?

InstagramやホットペッパーのブログなどのSNSツールを使ったり、友人や知人に紹介してもらったりしています。コロナ禍になる以前は、街頭でのハントもしていましたが、今はみんながマスクをしていて、実際にお顔を拝見したら、自分の探していたイメージと合っていなかったなど、難航することが増え、現在はまったくしていません。

 

Instagramは、決まった時間に探すというよりは、時間の空いたタイミングや家にいるとき、仕事の合間など、隙間時間で探すかたちで使っています。でも正直、SNSで募集したり、いいと思った方に連絡を送ったりしても、ほとんどDMが戻ってこなくて、9割方が紹介ですね。

 

─モデルハントを成功させるコツやポイントを教えてください

技術の練習は主にウィッグのため、現在は練習モデルのハントはしていません。過去に練習モデルを探していたときは、Instagramのストーリーズやホットペッパーのブログに練習したい技術の詳細を投稿し、募集していました。ストーリーズは、1番目につきやすいですし、フィード投稿よりも反応がいいです。

 

撮影モデルをInstagramで探す場合は、「地域名」や、「おしゃれなカフェの名前」など、美容以外のタグを使います。地方ということもあり、「#サロンモデル」だと都内以外の方がなかなか出てこないんです。「おしゃれなカフェの名前」で投稿されている写真は、お顔が写っていることが多いのでよく使います。「地域名」で探すときは、県や市よりさらに範囲を狭めるのがコツ。私の所属するサロンは広島にあるので、「広島市」より、「立町」「並木通り」など、お店の周辺の地名で検索します。

 

ただ、撮影モデルは、結果的に友人や知人の紹介がほとんど。友人であれば求めいているモデルの系統も把握してくれていますし、信頼している人からの紹介が最もハントの成功率が高いんです。そのため、普段から何気なくいろいろな人に「かわいい子がいたら紹介してね」と声をかけるようにしています。紹介をお願いするのは美容師の友人ではなく、私が美容師になる以前に働いていたつながりで知り合った普通の会社員や飲食をやっている方が多いです。そのほうが、自分の好みに偏りすぎず、客観的にかわいい方を見つけやすい気がします。

 

あとは、モデルさんとのやりとりでは、Instagramを使うのもポイント。お客さまの予約のほとんどをInstagramのDMで行っているので自分が使いやすいという理由もありますが、モデルさんが私の投稿を見て、どういう人間なのか知ってもらい、安心していただくためでもあります。初めての人に電話番号やLINEのアカウントなどの個人情報を教えるのはハードルが高いと思うので、Instagramのほうが連絡しやすいというのもあると思います。

 

─どんな基準でモデル選びをしていますか?

練習モデルは、髪質を分析するのも含めて練習だと思っているため、髪質などはあまり気にせず探していました。例えば、パーマ練習のときは、シスチン(S-S)結合のない髪だとパーマがかかりにくいなと気づく必要がありますし、カラーも、もともと髪へのダメージ量が多い方の場合は、よく薬剤を見極めないとさらにダメージを与えてしまったり、事故につながったりします。なので、そのモデルさんの癖の具合、髪の太さや固さなどを見極めて、施術できるようになるためにもいろいろな方にお願いするようにしていました。

 

撮影モデルの場合は、客観的に見て誰もがかわいいと感じる方を探しつつ、実際は、紹介いただいたモデルさんの中でタイミングの合う方にお願いすることが多いですね。私の思う「かわいい」で固まらないように、ご縁を大切にしています。「客観的なかわいさ」を判断するためには、普段から雑誌などを見て研究することや、雑誌のジャンルによるモデルの雰囲気の違いを知っておくことも大切だと思っています。

 

あとは、できれば他店でサロンモデルをされていない方のほうが、Instagramの投稿にも独自性が出るのでいいなと思っています。

 

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三國さんのイチオシのモデル

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青木さくらさん

 

イチオシポイント

初めて彼女が来店してくれた際に、偶然私が担当になり、第一印象からすごい綺麗な子だなと思い声をかけたモデルさんです。彼女はまだ10代なのに、大人っぽさと、子どもらしいあどけなさの両方の表情を持っているところが、とても魅力的。ミックスルーツということもあり、顔立ちや雰囲気に、独特な存在感があります。また、もともとの髪質が柔らかく、メラニン色素も薄いので、ブリーチをしなくても、透明感のあるヘアスタイルが作れます。私はできればモデルさんの髪にダメージを与えずに、素材のよさを引き出したいと考えているので、そういった点でもイチオシですね。このお写真は、女の子らしい、フワッとキュートな感じで撮影しましたが、クール系でも素敵になると思います。

 

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<まとめ>

みなさんInstagramは活用しているものの、街頭でのモデハンも引き続き行なっている方も多いよう。また、知人友人からの紹介や、プライベートの外出時に目を光らせるなど、常日ごろからモデル探しをすることも大切なようですね。また、人脈を増やしておく、自身のInstagramを充実した内容にするなど、一見モデルハントには関係のないように見える部分も、実はモデハンの成功につながっていることもわかりました。みなさんも、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

(取材・文/QJナビDAILY編集部)

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