好奇心を解き放ち、衝動的に動きまくれ!それが20代の特権だ 〜レジェンドが語る「成長する20代美容師がやるべき7つのこと」〜 MASA GINZA HAIR 大川 雅之
5つ目:失敗を恐れない
失敗から学べることは本当にたくさんあります。例えば、カットの際に角度を間違えてしまったり、長さを揃えられなかったりする場合、その原因を探ることで技術の改善点が浮き彫りになります。髪の毛の角度や手の使い方、体の動かし方など、失敗を通して「何が間違っていたのか」を理解する機会になるからです。
また、同じスタイルでも、お客さまの頭の形や髪の毛の太さ・量によって仕上がりが変わるため、失敗を通じてこうした違いに敏感になります。
ちなみに、僕のサロンでは技術チェックは同じ内容を2回行います。なぜなら、美容師として重要なのは、再現性のある技術です。一度はうまくできたカットやカラーリングでも、次に同じスタイルを再現できなければ意味がありません。失敗を経験することで、「たまたま上手くいった」ときの技術と、「常に安定して良い結果を出せる」技術の違いが明確になります。
6つ目:ノルマに囚われない
高校時代、のちにロッテマリーンズで活躍した福浦和也は、まわりの選手が課せられた練習を終えて一息ついているときも、黙々と練習をし続けていました。彼は「ノルマは終わっただろう」と言われたとき、「うまくなるためには何回やってもいいでしょう」と返答していたのが印象的でしたし、これは真理だと思います。
練習の回数をこなすことが目標になってしまうと、本来の目的である技術の向上やスキルの習得が疎かになりがちです。美容師の場合、○○回髪を切るというノルマを達成することが目的ではなく、どうすればより良いカットができるか、どのようにしてお客さまを満足させられるかという「目的」を持って取り組むことが何よりも大切だと思います。