ベーシックを極めるか、トレンドから入るか。キャリアプランに合わせて自分を磨こう。〜レジェンドが語る「成長する20代美容師がやるべき3つのこと」〜 Michio Nozawa HAIR SALON Ginza 野沢道生
3つ目:”コミュニケーション能力“を鍛えよう
美容師にとって、”コミュニケーション能力”はすごく大切ですよね。いくらSNS集客がうまくても、技術力やセンスと同様に、コミュニケーション能力が乏しいと一度で失客してしまいます。普段からいろんな場所に出かけて、いろんな人と話してみてください。友達や知人と話すのもいいですし、カフェやデパートで店員さんに話しかけてみるのもおすすめです。
僕は20代の頃、友達とよく渋谷に飲みに行って知らない人に話しかけたり、「今日は忙しいですか?」などと店員に話しかけ、友達になったりしていました。会話が弾めばさまざまな情報収集ができますし、仲良くなれば、自分のお客さまになる可能性もあります。会話をしていく中で、どういう会話なら話が繋がっていくのか、沈黙はあってもいいのかなど、経験で引き出しをたくさん増やしてください。
美容室には、さまざまなお客さまが来ます。美容情報を聞きたい人もいれば、ただリラックスしたいという人も。一人ひとりに合わせた会話をするには、たくさんの引き出しとボキャブラリーが必要です。ひとつ質問をしてみて、話が弾まなければ話題を変えてみる。もしかしたら話すのが好きじゃないお客さまかもしれないですし、回数を積み重ねていくと、それが肌感覚でわかるようになります。
表現力も、大事な要素です。お客さまにおすすめのレストランを聞かれたときに、「ここ、いいですよ」という一言だけで伝えるのと、店構えや味付け、シェフの人柄まで相手が想像できるように伝えるのとでは、全く印象が違いますよね。これも感性であり、コミュニケーション能力なんです。お客さまをできるだけ満足させられる会話をして、信頼関係を築いていきたいですよね。
美容師を短いスパンで考えている方は、まずお客さまにとって”居心地がいい”会話力を身につけましょう。旅先で使う英会話を覚えるイメージで、実用的な会話術を習得するんです。お客さまの満足度が上がるような会話を意識してみてください。