街の美容室vol.11 二子玉川 ONEone 二子玉川 中山雄太さん yumi*さん
中山：二子玉川は、それ以前から知っていました。子どもからご年配の方まで、幅広い年齢の方が住みやすい街を東急電鉄がつくったというのを知り、「いったいどんな街なのだろう」と思って見に行ったんです。
実際に足を運んでみたら、すばらしい街で驚きました。子どもたちが走りまわれるほど道が広く、土日には、土手でたくさんの人たちが遊び、くつろいでいる。自然と調和して心豊かに暮らせる場所だと思いました。子育て層に人気のエリアで、子育て中のママもたくさん住んでいます。どこに店を開こうかと考えたとき、二子玉川しかないな、と思いました。
店を開店してから、さらに二子玉川の魅力にとりつかれ、住居も二子玉川に移しました。実際に住んでみないと分からないこともありますが、生活するのにとても便利で、自然豊かで本当に気持ちのいい場所です。
yumi*：私は東急東横線の沿線に住んでいます。二子玉川はそれまではあまり降りたことがなかった駅ですが、とてもいい街だと知りました。都会的でいて、一歩中に入ると自然もあるのがいいですよね。「ONEone」から土手までは歩いて1分とかからないので、ママがカットしている間に、パパとお子さんが土手で遊んでいることもあります。
−お店の前の通りから、土手が見えるほど近いですね。
中山：土手は広々していて、気持ちいいですよ。この建物は、偶然見つけましたが、この場所でなければ「ONEone」はできなかったと思います。築50年の古い物件ですが、自由にリフォームをしていいという好条件でした。1階の土間にはベビーカーを置くことができますし、バルコニーが広くて洗濯物も干せます。2階に上がる階段はちょっと急なので両側に手すりをつけました。半年に一度、お客さまにアンケートをとって、こうした方がいい、という意見があればその都度、改善しています。
yumi*：押し入れはオムツ替えスペースとして使っていますが、子どもたちはそこにおもちゃを運び込んで、基地のようにして遊んでいます。自分なりに工夫して遊べる場所があるというのが、子どもにはいいみたいですね。
−このお仕事をされていて、楽しいと感じることは、どんなところでしょうか。
中山：子どもって純粋で、本当におもしろいんです。一緒に遊ぶことで、楽しみながら、何か多くのものを得ているように感じます。子どもは未来の「宝」ですからね。
yumi*：この仕事で子どもと触れ合う機会をたくさん持ってみて、どんなに小さな子でも、一人ひとりにしっかりと個性があるんだと改めて気づきました。お客さまと、ママという立場から同じ視点でお話ができるのも、楽しいですね。
−こうした美容室がもっと増えると、いいですね。
中山：そうですね。いろいろな美容室がありますが、まだ「ママのための美容室」は少ないので、子育て中の方のためにも、今後、美容室に限らずママに優しい施設がもっと増えていってほしいなと思います。ママが元気になれば、子どももパパも、家族みんなが元気になり、大げさかもしれませんが少子化を防ぎ日本中が幸せになると思うんです。
yumi*：「ONEone」のように、徹底してお客さまや働く人の立場を考えた美容室は貴重です。私もいずれ美容室を開きたいと思っていますが、「ONEone」をお手本にして、少しでもママや子どもにやさしい美容室ができたらいいなと思いますね。
- プロフィール
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ONEone
二子玉川代表
中山 雄太（なかやま ゆうた）
神奈川県出身。横浜理容美容専門学校卒業。美容師、ファッション誌の編集者、ライター、デザイナーなど、さまざまな分野で活躍。2017年4月に、ママ向け美容室「ONEone 二子玉川」を設立。
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yumi*さん
静岡県出身。日本美容専門学校卒業。「ONEone 二子玉川」副店長・スタイリスト。美容師歴13年。子育てを機に「ONEone 二子玉川」に参加。各種ファッション誌やカタログなどのヘアメイクとしても活動中。
（取材・文／揚石 圭子 撮影／泉山 美代子）
