「お茶っておもしろい!」と思われるような“新しいカルチャー”をつくりたい-美容室の一角にある日本茶専門店『TEA BUCKS』大場正樹さん
お茶のイメージに対する違和感やギャップがTEA BUCKSの魅力
よくTEA BUCKSのコンセプトは何ですかって聞かれるんですけど、自分の好きなものを集めただけなんですよね。ただ、僕は違和感とかギャップに魅了されてきた人間だし、お茶に対する既成概念を壊していきたいので、お客さんが珍しそうに店内を見渡している様子を見るとうれしくなります。そして、お店を出たあとも、お客さんにお茶の余韻、口の中に甘みが残っていてほしいと思っているんですよ。
お茶のカルチャーをつくるためには、産地のみなさんと気持ちを共有することが欠かせないと思っています。だからこそ、現地に行って手伝いをするし、直接買い付けているんですよ。そうすることで、お茶だけではなく、農家さんたちの想いを届けたいんです。
素晴らしいお茶をつくっているのに、生活するだけで精一杯という農家さんもいます。まず農家さんを盛り上げなくては、お茶のカルチャーをつくることは難しいかもしれない。自分の中でも答えは出ていませんが、農家さんのためにできることも探していきたいです。ただ、一つ思うのは、僕はお茶の農家出身ではないから、先入観を抱かずにこの世界に入ることができました。この目線を、生かしていきたいですね。
ちなみに、僕の見た目はお茶の生産地ではかなり浮いているんです。よく若い人に「ラッパーの人ですか?」と話かけられるんですよ(笑)。