「お茶っておもしろい!」と思われるような“新しいカルチャー”をつくりたい-美容室の一角にある日本茶専門店『TEA BUCKS』大場正樹さん
京都のお茶屋で飲んだ一杯の玉露が、運命を変えた
日本ってお茶が生活に溶け込んでいて、定食屋さんにいけばセルフサービスでお茶が飲めるじゃないですか。でも日本を離れると飲めないんです。もちろんお金を払わないと飲めないし、飲めてもすごく甘かったりする。「日本に帰ったら早くお茶を飲みたい」って思っていたんですよね。そして、帰国後に京都のお茶屋で玉露を飲んだとき、初めてお茶の奥深さを知りました。「この旨みは何なんだ…」と感情を揺さぶられるような体験だったんです。
お茶は、入れ方によって味わいをコントロールできます。僕は音楽が好きでよく聴いているのですが、リラックスしたいときにR&Bを聴いたりなど、気分によって音楽を選んでいます。それと同じで、お茶も食前なのか、食後なのか、寝起きなのか、リラックスしたいのかによって、気分にあわせて味わいを変えられるんですよ。独学でお茶を本学びはじめて、全国の産地を訪ね歩くようになったんです。
お茶について知れば知るほど、「いずれ自分がお茶のカルチャーつくって、発信したい」という気持ちが膨らみました。そんな時、悠馬くんがDayt.を立ち上げることになり、「一緒にやらないか」と誘ってくれたんです。実は、最初は断りました。僕のビジョンは海外で拠点をつくって発信することだったからです。
でも、悠馬くんのクリエイティブな人たちが常に集まれる面白い空間をつくりたいっていう夢を聞いていたし、それを応援したいと思っていたんですよね。海外で発信するにしても、日本にもまだお茶の新しいカルチャーは生まれていないから、まずはこのガレージからはじめてみるのもいいのかなと思ったんです。
>お茶のイメージに対する違和感やギャップがTEA BUCKSの魅力