だれも結末を知らないヘアカットという名の即興芸術 -自然光ダンサーと美容師の関係-

 

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唯一無二の「自然光ダンサー」として、神の国・出雲で活動している高須賀千江子(タカスカ チエコ)さん。その場の空気、時間、エネルギーを感じながら、全て即興で舞うというのがそのダンススタイルなのだそうです。今回はそんな彼女が楽しんでいる“カット・セッション”のお話を聞きました。

 


 

「電力不足で踊れないなんておかしいでしょ!」

 

先の震災は、ダンサーの私にとって一つの転機になりました。被災地を考慮した公演の自粛や、計画停電による電力不足で多くの舞台がキャンセルされました。

 

「私たちは肉体一本で表現するためにダンサーとして鍛錬してきたのだから、電気が無くても踊ることができる。こういう時こそ体を思いっきり動かして、踊る楽しさをみんなで共有したい!」と、当時の私はそんな風に思っていました。ライトが使えないなら、昼間の光で踊ればいい。音楽だって、生の歌や楽器と手拍子があれば、十分だと思うんです。

 

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そんな感じで現状に違和感を抱いたとき、「日本の原点」だと感じていた出雲大社に向かう機会に恵まれました。そこから運命に導かれるように、地元の方との交流が始まったんです。

 

みなさんとっても優しくて、足りないものを補い合い、みんなで支え合って社会を作っている……出雲はそんな町です。都会で感じていた物質社会の限界を突き破る、共有・共存の超未来型の世界が広がっていると思います。

 

そこに暮らすと、豊かな自然や神様に「自分が生かされている」と心の奥底から感じることができるんです。だから私は出雲に活動拠点を移し、自分にしかできない表現を追い求めることにしました。

 

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以降、ときどき東京に帰ってくることがあるのですが、必ずその期間に髪の毛をカットしています。昔はBoyの茂木正行さんにお世話になっていて、ダンサー兼モデルとしてショーに出演をしたことも。コンテストのカットモデルとして、「茂木正行賞」という賞をいただいたこともあるんですよ。

 

>一冊の本が、自分の内面を見つめるきっかけに

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