西海岸から帰ってきたスター候補生のこだわり —振付師と美容師の関係—
お洒落な髪型や服装はコンプレックスの裏返し
僕も人のこと言えないですが、ファッションや髪型にこだわりがある人って、髪を切るときも細かく注文するから、美容師さんは大変だと思います。でも、美容師さんにはそんなワガママに付き合ってあげてほしいんです。
なぜなら、お洒落な人のなかには、コンプレックスが強い人もいるから。たとえば背が低くかったらそれを隠すような服装をするし、僕のように天然パーマがコンプレックスの人は、髪型がキマらず悩んでいたりするもの。コンプレックスを分かってくれる人だとすごく安心します。
だからこそ、コンプレックスを理解せずに、勝手に突っ走っちゃう美容師さんは苦手かな。たとえば、髪の毛をすいてもらっているとき、「この辺でいいです」って言ってるのに、前髪まで切ってしまっておかしくなるとか。もしくは、「根元までガッツリパーマあててください」ってオーダーしたのに、「根本はパーマかけずに残してきますねー」って後から言われたり…。で、結局、気に入らない髪型になる。
髪にコンプレックスを持っている人は、自分の髪質を良く理解しているので、できるだけ要望をくみ取ってほしいです。面倒かもだけど、お願いします!
♦♦♦ 美容師への応援メッセージ ♦♦♦
ダンスの振りをつくるときは、一旦自分で作ったものをアーティストに見せて、そこから要望を踏まえて変えていく「対応力」が求められます。ただ踊れるだけじゃダメなんです。技術だけでは不十分っていうのは、きっと美容師さんも同じですよね。舞台は違いますが、みんなが納得する作品を創るために、お互い頑張りましょう!
<TAiCHi(たいち)さんの総合演出・監督作品>
- プロフィール
-
振付師、ダンス講師、ダンサー
TAiCHi(たいち)
18歳で渡米し、ダンスユニット「KLAA MATION CREW」のメンバーに抜擢される。Raz B from B2K 「Thinking About You」ダンサー、Justin Bieberツアーアシスタントなどとして活躍し、帰国後はダンス講師、アーティストの振付師、演出家として活動している。
http://www.soulandmotion.com/instructors/taichi.html
(取材・文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)