今売れているあの人たちも売れない時代がありました! “紺野ショート”ACQUA 紺野善仙דミスター・バレイヤージュカラー”GALA泉貴寛 ブレイクきっかけ対談
泉さん「いろいろと手を広げるより、好きを突き詰めたほうがいい」
編集部:同じように苦労している美容師さんも多いと思いますが、苦労していたころの自分にアドバイスするとしたらどんなことを伝えたいですか?
泉さん:僕はあれもこれもと手を出して失敗していた気がします。arっぽいスタイルをつくったり、ViViっぽいスタイルをつくってみたり、ブレブレだったんですよね。それに加えて前職のサロンの推しのスタイルもあったから、全部中途半端だったなぁって反省しています。だから、何か一つでいいので追求したほうがよかったのかなと。
紺野さん:僕も同じ意見ですね。何か一つ、深めていったほうがいいと思います。そして、その「一つ」は、「好きなこと」であるべきですね。好きなことに対してだったら、誰もが夢中になれますよね。夢中にならないと人間は頑張れないと思うので。僕は今、ショートヘアを推していますが、やっているうちに自然とショートの作品が増えていったので、ショートを打ち出していこうと思いました。身近に、ヘアアレンジのInstagramで大人気になった金子真由美さんがいたのでその影響も大きいですね。アレンジだけで土日の予約が埋まる様子を目の当たりにしていたので、自分もショートで打ち出してみようと思いました。それが一つの転機になりましたね。
紺野さん「写真を撮ったらUPするまでにわざと1日置いたりします」
編集部:お二人とも得意分野をSNSで上手に発信しているイメージがあります。どんな工夫をされていますか?
泉さん:僕は髪の毛だけではなく、背景を含めて全体をよく見てバランスを整えています。意識するのは、髪と髪の間から見える奥行きですね。その上で、髪だけではなく、モデルさんがかわいく見える顔の角度とか、ピアスと髪のバランスとか配慮していますね。
紺野さん:僕は写真を撮ったらUPするまでにわざと1日置いたりします。本当に客観的に見たときどう感じるのか、本気でかわいくなりたい人にそれが届くかどうかをものすごく考えていますね。夜中の12時くらいまで写真を選んでいるときもありますよ。しかもそれをまずは一般には公開していない練習用のアカウントにUPしています。そこで、Instagramで見たときの感じを確かめて、いいと思ったら本番のアカウントにUPするんです。
泉さん:Instagramにあげるときに工夫するのは僕も同じですね。ただ作品をUPするだけではなく、できるだけ解説するテキストを添えてよりわかりやすくしています。それと、お客さまにInstagramを見たときの感想を聞いていますね。レングスがいろいろあってわかりやすいという声をいただいたので、ショート、ボブ、ロング、ハイライト、ナチュラル…みたいに少しカテゴライズして、その中から楽しく選んでもらえるようなレイアウトにするとか。UPの仕方は常に工夫していますね。
紺野さん:多分、フォロワーさんが多い美容師さんはみんな努力しているんですよ。僕も1枚の写真を選ぶのにめちゃくちゃ時間をかけるくらい、変態チックなこだわりをもってやっていますから、フォロワーが5万人いても全然すごいと思わないんですよね。それだけの時間と労力をかけていると思っています。