美容師の道はキングダムに学べ! キングダムLOVER美容師会<後編>
美容業界との共通点は、いかにして次世代に意思を伝えるかという課題があること
塚本:キングダムでは、大きい役割を果たした将軍たちは必ず次の世代に何かを渡していくんだよね。
廉頗(れんぱ)が、秦国との戦いを辞める決断をしたのは、信に「王騎はなんと言って死んだんだ」と聞く。信は、「これだから戦国の時代は面白い」と言って悔いなく死んだと答えると、廉頗がいろいろ悟って戦いを辞めて帰っちゃったんだよね。廉頗は、王騎が戦場に出て現れたのは、自分が戦で熱くなるためだと思っていたのに、最期の言葉を聞くとそうではなく、これからの国を作る大義をもった人を育てようとしていたらしいと知る。王騎からしたら信と出会ったときに、信こそが自分の意思を継いでいくんだと確信があったのかもしれない。
だから、王騎の目的は自分がどうこうしたい、なりたいじゃなくて、秦の新しい時代を作っていくための若手を育てるっていうことだったんだよ。でも、国を渡り歩いていた廉頗にはそれがなかったのかもしれない……。
VAN:やっぱり、キングダムのストーリーって、美容業界にすごいマッチしているよね。
リーダー論も、仁義も、技術も入ってるじゃん。戦での大事なことは何かとか、技術論にも繋がるところがある。
塚本:あと、強い人は信でも蒙驁でもすごい地道な努力をしているところとかね。
加えて、いろいろな経験を経た大人が読むと、「この人はこういう役割だ」だってわかるから面白い。
VAN:例えば、飛信隊の歩兵長の崇原(すうげん)とかね。末端のすごい地味なキャラクターだけど、新人を「今は生き残ることだけを考えて、生き残れたら褒めてやる」って鼓舞する場面があるように、段階に応じて責任をもった人がいるっていうのが飛信隊の強さなんだよね。将軍や千人将だけがすごいんじゃなくて、そのポジションに置いて、必ずそこを長として仕切る責任のある人たちがいる。
そういうチームが成果を上げていることに意味があるよね。
―ちなみに、髪型が気になるキャラクターはいますか?
饗場:意外と気にはならないけど、臨武君やオギコの髪型は映画ではどうなるか楽しみです。
津田:廉頗は今どきのメンズっぽいですよね。
VAN:髪型というか、20巻以降髪をじっくり読むと、一本一本の線を書くようになっていて、絵がうまくなっている感じがするんですよ。一本ずつ毛流れを書くようになっている。
塚本:あと、一つひとつの髪型がどうというよりは、キャラクターの性格に髪型がすごい合っているよね!
VAN:“型”じゃなくて“人”で描いているんだよね、きっと。人があって髪があるんだよ。
―では、最後に会長から一言お願いします!
塚本:美容業界の進む指針がキングダムには隠されているんじゃないかと思います。美容業界の行く末や、自分の美容業界での立ち位置、進むべき道に迷った人はキングダムを読め!
全員:(拍手)
(取材・文/須川奈津江 撮影/菊池 麻美)
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2019年4月19日(金)
全国東宝系ロードショー
これは、天下の大将軍を目指す戦災孤児の少年と
後に始皇帝と呼ばれる若き王の途方もなき戦いの物語―
紀元前255年、春秋戦国時代、中華・西方の国「秦」。
戦災孤児の少年の信(しん)(山﨑賢人)と漂(ひょう)(吉沢亮)は、
いつか天下の大将軍になることを夢見て日々剣術の鍛練を積んでいた。
ある日、漂は王都の大臣である昌(しょう)文(ぶん)君(くん)(高嶋政宏)によって召し上げられ王宮へ。
信と漂の二人は別の道を歩むことになる……。
王宮では王の弟・成蟜(せいきょう)(本郷奏多)によるクーデターが勃発。
若き王・嬴(えい)政(せい)(吉沢亮)に瓜二つの漂は、彼の身代わりとして命を落としたのだった。
激高する信だったが、国を背負う嬴政の強さと漂の意思を受け止め、嬴政と共に行動することを決意。
二人は王宮を奪還するため立ち上がる。
信は天下の大将軍を、嬴政は中華統一を。その夢は途方もない修羅の道。
若き二人の戦いの火蓋が切られた——
原作:『キングダム』原 泰久(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:佐藤信介 脚本:黒岩勉 佐藤信介 原泰久
出演:山﨑賢人
吉沢 亮 長澤まさみ 橋本環奈 本郷奏多
満島真之介 阿部進之介 深水元基 六平直政
髙嶋政宏 要 潤
橋本じゅん 坂口 拓 宇梶剛士 加藤雅也 石橋蓮司
大沢たかお
Ⓒ原泰久/集英社 Ⓒ2019映画「キングダム」製作委員会