キッズを泣かせない技術とは? apish樋口さんに聞くおしゃれママが喜ぶキッズカットの心得―読むレッスン

お子さまの人生に寄り添える喜び。キッズカットを通して得られるメリットとは?

 

 

正直、お子さまを切っても大きな売上にはなりません。けれど七五三や結婚式への出席の際などにヘアメイクでの予約を入れてもらえることも多く、記念日やイベントシーンでの集客には繋がります。最近はフォトスタジオで写真を撮るご家族もいるので、そういったときに頼ってもらえることも年々増えてきました。サロンならスタジオのパターンの決まったヘアメイクではなく、その子自身に似合う髪型を提案できますから。

 

いま、私の元にこられている一番古い子どものお客さまだと、小さなころから通ってくれていて今年成人を迎えた子もいるんです。お客さまの人生の節目に立ち会えて、まるで自分の子どものように成長を感じられることもうれしい。

 

子どもは大人と違って変に気を遣わないし、お世辞も言わない。リアルに反応が顔に出るんです。「かわいくなった!」と喜ぶ姿や笑顔が見られると本当にうれしくて、私まで幸せな気分になります。

 

ときには友だちのママのように、ときには人生の先輩のように。お客さまとスタイリストという垣根を越えて、親御さんだけでなくそのお子さまの人生にも長く寄り添っていけたらなと思っています。

 

プロフィール
apish
樋口いづみ(ひぐちいづみ)

1974年生まれ。長野県出身。国際文化理容美容専門学校卒業。原宿の某有名店に勤務後、坂巻哲也氏率いるapishの立ち上げに参加。ママの視点を生かした時短テクやアレンジに定評があり、七五三のヘアアレンジが特に人気。

 

(取材・文/鈴木美奈子 撮影/河合信幸)

 

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