他のサロンと一緒じゃつまらない!? 異色であることの意味と価値とは?「あの人に会いたい」美容師×美容師の化学反応 第11回 whyte浜本忠勝さん×nanuk津崎伸二さん
「どこにいても異質でいたい」っていう思いは常にある(津崎)
浜本:二子玉川にお店を出した理由ってなんですか?
津崎:おしゃれしたくても渋谷のサロンだと子育てとかで忙しくて現実的に足を運べないお客さまがいるなと思ったのと、かっこよくやりたかったから二子玉川がちょうどよかったんだよね。それに、二子玉川ってコンサバ系のサロンが多くてうちみたいなジャンルのサロンは少ないみたい。「どこにいても異質でいたい」っていう思いは常にあるから面白いかなって。渋谷のこのサロンもさ、雑居ビルの中にめちゃくちゃ華やかな世界が広がっていて優秀なスタッフがいる」っていう風にしたかったの。「あの雑居ビルにおしゃれな女の人が吸い込まれていくけど、何かあるの!?」みたいな。
浜本:30人という大所帯で、異質でいることやハイクオリティなものを作るって大変だろうなと想像するんですが、どうですか?
津崎:それは、nanukっていうブランドのイメージをどう持たれるかっていうことだと思うから、地道に丁寧に築き上げていくしかないことなんだろうね。もちろん、今はSNSもあって宣伝したり拡散することはできるかもしれないけど、そっちばっかりになっちゃうと美容師もお客さまも幸せにはなれない気がしていて。「生きている以上仕事をしなくてはいけなくて、俺たちはその中で美容師っていう仕事を選んだ。だけど、いつの間にか『美容師』っていうのが”仕事”じゃなくて”人格”になってしまうくらいのめり込んで頑張っているのがうちの店なんだぜ」って若いスタッフには言っているの。
うちのお店を求めてくれるお客さまなしにはサロンは成り立たないわけで、スタッフも大切にできない。その順番を間違えないようにしようということは気をつけています。
>津崎さんのようにサロンワークで作るスタイルがクリエイティブというのは理想の形(浜本)