表参道と湘南、場所は違っても美容師の本質は同じだ! 「あの人に会いたい」美容師×美容師の化学反応 第7回Arouse SHONAN松浦 裕哉さん×SHEA.坂狩トモタカさん
美容師同士だから語れることがある。美容師だから分かり合えることがある。しかし、話したい美容師さんはいるけれど、売れっ子ともなると忙しくてゆっくり話す機会がないという人も多いのでは?
そこでQJナビDAILY編集部が、美容師さんが好きなテーマで語り合う対談の機会をつくりました。第7回は、湘南にあるAFLOAT SHONANで多くの美容師が憧れるライフスタイルを実現している松浦裕哉さんと、著書『毛先だけパーマ』(エイ出版社)で知られるパーマ職人であり、新進気鋭の経営者としても注目されているSHEA 坂狩トモタカさん。同学年のお二人にはお互いに気になることがあるようで…それでは早速対談スタートです!
「え、僕がやさしい? それスタッフに聞いたほうがいいかも」(坂狩)
松浦:ガリさん(坂狩さん)とイベントで会うことは度々あって、「飲みに行きましょう」って飲みに行ったことがあるんだよね。そこでがっつり仕事の話をして、「今度作品撮りしましょう」って作品撮りをしたりとか。でもこうやって二人で会うのは初めてかも。
坂狩:マツさん(松浦さん)のスタイルが好きだったので、どうやっているのか見たくて誘ったんですよ。独特のゾーンを持っているんですよ。撮影中に自分の空気感を作りつくりあげていく…あれはすごいよね。
松浦:雰囲気づくりは大切にしてるけどね。モデルさんのかわいいを引き出す仕事だから、緊張をといて、いい表情を出していかないとダメ。自分のつくりたい女性像を表現するために、モデルさんを楽しませたりしているかな。
坂狩:それで、ザ・ナチュラルみたいなヘアをつくる。すごいですよ、あんまり巻かないし、スタイリング剤もあんまり使わないし。僕は結構、ゴリゴリ加工していくタイプなので。それに、メイクもカメラも全部やるしね。
松浦:いきなり褒められてやりづらいんだけど(笑)、ガリさんはスタッフにやさしい印象があって、どんな風に教育しているのか聞きたいと思っていました。
坂狩:え、僕がやさしい? ちょっとそれスタッフに聞いたほうがいいかも。ちょっとみんなきて! 正直に答えてほしいことがあるんだけれど…
事情も分からず集められるスタッフたち
坂狩:みんな僕のことどう思っている? やさしい印象があるらしいんだけれど…。
女性スタッフ:(少しはにかみながら)はい…。
坂狩:いやいや、そんな言わされている感じだと、ネタみたいじゃん!
男性スタッフ:仕事に関してはめっちゃ厳しいですけれど、心の芯の部分にあるやさしさを僕は感じています。
女性スタッフ:仕事以外の生活面を気にしてくれているのも感じます。ちゃんとご飯を食べているかとか。
坂狩:ちょっと言わされている感がすごいんじゃないの? 大丈夫かなこれ(苦笑)。
男性スタッフ:どうすれば上を目指せるのか頻繁にアドバイスをいただけるし、坂狩さんの言うとおりにやれば間違いないと思っています!
松浦:すごくいい関係だということは伝わりました(笑)。
坂狩:あんまり社長っていう感覚はないからね、チームだと思っているから。話しやすいんじゃないかとは思いますよ。男には厳しいけどね。
松浦:男ね。
坂狩:女性にとって美容って身近じゃないですか。だから、彼女たちの中にあるカルチャーみたいなものを大切にしてあげたいんですよね。でも、男は正直、接客、立ち居振る舞いからすべて、“努力”が必要だと思う。最初のシャンプー後のお客さまの状態から、めっちゃ細かく指摘します。一人前になるまでは、サロンワーカーになるための訓練じゃないですか。もちろん個性は大切にしているし、その子のやり方を応援しているけど。
松浦:多分、そこがやさしさなんだろうね。
坂狩:その子の人生の中の時間を、この会社に投資してもらっているようなものだから、すごく大切にしてあげたいっていう気持ちはある。
松浦:僕も根本は同じ。営業中はスタッフに厳しいと思う。仲良しこよしでお客さまを満足させられるわけじゃないから。僕と同じクオリティのものを出してもらわなきゃいけないし。そのためなら嫌われてもいいくらいの気持ちでやっています。
>「美容師は自分に関わる全ての人をハッピーにする仕事だと思う」(松浦)